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「子守〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

子守の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
路上」より 著者:芥川竜之介
、御腹《おなか》に子供がいると思っているんですって。たった一人、隅の方へ坐って、子守唄《こもりうた》ばかり歌っているの。」 二十九 初子が....
小さき者へ」より 著者:有島武郎
然し運命が私の我儘《わがまま》と無理解とを罰する時が来た。どうしてもお前達を子守《こもり》に任せておけないで、毎晩お前たち三人を自分の枕許や、左右に臥《ふせ....
婦系図」より 著者:泉鏡花
ぼけて、ごほん、と咳くのが聞えるから、夫人は余り気が進まぬらしかったが、二三人|子守女に、きょろきょろ見られながら、ずッと入る。 「お掛けなさいまし。お日和でご....
追憶」より 著者:芥川竜之介
、五葉の松だけは何か無気味でならなかった。 四 「てつ」 僕の家には子守りのほかに「てつ」という女中が一人あった。この女中はのちに「源さん」という大....
海異記」より 著者:泉鏡花
むが、浜百合の薫より、空燻より、女房には一際床しく、小児を抱いたり、頬摺したり、子守唄うとうたり、つづれさしたり、はりものしたり、松葉で乾物をあぶりもして、寂し....
夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
か、何をしているのだろうね。 姥 恋人の晃の留守に、人形を抱きまして、心遣りに、子守唄をうたいまする。 白雪 恋しい人と分れている時は、うたを唄えば紛れるものか....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
病気でも何でもなかったそうです。 一月ばかり経って、細かに、いろいろと手毬唄、子守唄、童唄なんぞ、百幾つというもの、綺麗に美しく、細々とかいた、文が来ました。....
陽炎座」より 著者:泉鏡花
顔の兄哥が一人、のっそり腕組をして交る…… 二人ばかり、十二三、四五ぐらいな、子守の娘が、横ちょ、と猪首に小児を背負って、唄も唄わず、肩、背を揺る。他は皆、茄....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
たが違いない。……話の中に、田舎から十四で上京した時は、鍛冶町辺の金物屋へ小僧で子守に使われた。泥濘で、小銅五厘を拾った事がある。小銅五厘|也、交番へ届けると、....
沼夫人」より 著者:泉鏡花
こまで来るともう恍惚…… すやすや寝ます。 枕に就いて、この見える時は、実際子守唄で賺かされるように寝られる。またまったく心持の可い時でないと見えんから、見....
母を尋ねて三千里」より 著者:アミーチスエドモンド・デ
立ってうたをうたいました、そのうたはちょうどマルコが小さい時おかあさんからきいた子守唄のようでした。 マルコは急になつかしくなってとうとう泣き出してしまいまし....
一寸怪」より 著者:泉鏡花
がつれている、犬ばかりには見えるものか、非常に吠えて廻ったとの事、この家に一人、子守娘が居て、その娘は、何だか変な動物が時々来るよといっておったそうである。 ....
三枚続」より 著者:泉鏡花
すね、酒の値は上りまさ、食る物は麺麭の附焼、鰻の天窓さ、串戯口でも利こうてえ奴あ子守児かお三どんだ、愛ちゃんなんてふざけやあがって、よかよかの飴屋が尻と間違えて....
註文帳」より 著者:泉鏡花
りと曵いて通る。向うの路地の角なる、小さな薪屋の店前に、炭団を乾かした背後から、子守がひょいと出て、ばたばたと駆けて行く。大音寺前あたりで飴屋の囃子。 ....
卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
冷いようだが、いや、寒いようだが、いや薄情だと言えばそれまでだが、農家で育って、子守をして、工女から北海道へ落ちたって、それほど情ながったり、怨めしがったりする....