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「子守唄〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

子守唄の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
路上」より 著者:芥川竜之介
、御腹《おなか》に子供がいると思っているんですって。たった一人、隅の方へ坐って、子守唄《こもりうた》ばかり歌っているの。」 二十九 初子が....
海異記」より 著者:泉鏡花
むが、浜百合の薫より、空燻より、女房には一際床しく、小児を抱いたり、頬摺したり、子守唄うとうたり、つづれさしたり、はりものしたり、松葉で乾物をあぶりもして、寂し....
食魔」より 著者:岡本かの子
とを一度も鼈四郎は聞いたことはなかった。覚束ない節を強いて聞分けてみると、それは子守唄だった。「ねんころりよ、ねんころりねんころり」 鼈四郎の顔が自分に近付い....
英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
へ、引張っていきたまえ。あーあ」 12 彼は、空襲警報と爆撃の音とを子守唄として、三日間を、ホテルの中で、眠ってばかりいた…… ロンドン駅について....
夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
か、何をしているのだろうね。 姥 恋人の晃の留守に、人形を抱きまして、心遣りに、子守唄をうたいまする。 白雪 恋しい人と分れている時は、うたを唄えば紛れるものか....
火葬国風景」より 著者:海野十三
にうつされた。こんどはブルブルブリブリと激しい音響をたてるものだった。彼はそれを子守唄の代りにして、グウグウ眠った。グーッと浮き上るかと思えば、ドーンと奈落へ墜....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
病気でも何でもなかったそうです。 一月ばかり経って、細かに、いろいろと手毬唄、子守唄、童唄なんぞ、百幾つというもの、綺麗に美しく、細々とかいた、文が来ました。....
沼夫人」より 著者:泉鏡花
こまで来るともう恍惚…… すやすや寝ます。 枕に就いて、この見える時は、実際子守唄で賺かされるように寝られる。またまったく心持の可い時でないと見えんから、見....
一週一夜物語」より 著者:小栗虫太郎
は、さながら、往時バグダッドの繁栄そのものである。 平太鼓が聴える……。それを子守唄に、寝ればまた「一千一夜物語」を夢みる。バクストの装置、カルサヴィナが踊る....
母を尋ねて三千里」より 著者:アミーチスエドモンド・デ
立ってうたをうたいました、そのうたはちょうどマルコが小さい時おかあさんからきいた子守唄のようでした。 マルコは急になつかしくなってとうとう泣き出してしまいまし....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
れた。開演中に赤ん坊などが泣き出すと、お梅さんはその児をすぐに負い出して、廊下で子守唄などを歌いながらあやしているのをしばしば見た。お梅さんは、冬は黒木綿、夏は....
詩の精神は移動す」より 著者:小川未明
その時代の感情に陶酔し、享楽している人々には、ほんとうの意味の詩はない筈である。子守唄は子供を寝かしつけるための歌であり、又舟乗りの唄は、舟をこぐ苦労を忘れるた....
谷にうたう女」より 著者:小川未明
って、戸の外にすさぶあらしの音をきいていると、ちょうどおきぬの前をうたって通る、子守唄が、ちぎれちぎれに耳へ入ったのでした。なんという、いじらしいことかと、彼女....
童話の詩的価値」より 著者:小川未明
描かれる二つの風景をしるします。 田舎から来た、近所の下女が幼児の守をしながら子守唄をうたって、私のいる二階の窓の下を通ります。――必ずしも、この時に限ったこ....
海からきた使い」より 著者:小川未明
りました。そのとき、途の上で、ちょうど自分と同じ年ごろの少女が、赤ん坊を負って、子守唄をうたっていました。この子守唄を聞くと、歩いてきた少女は、すっかり感心して....