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子沢山
「子沢山〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
子沢山の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「予報省告示」より 著者:海野十三
と、食糧事情は好転しないのですか。私はあと一年で回復するよう祈っていますのに。(
子沢山の父親) 〔読後感その三〕 これが本当なら、至急に、世界は協力して、氷河....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
…」 「そう云わなくても四十九回、始終苦界さ。そこでこの機会に於て、遺言代りに、
子沢山の子供の上を案じてやってるんだあナ」 「まあ、およしなさいよ、遺言なんて、....
「ロンドン一九二九年」より 著者:宮本百合子
角で、二つでも大きい子が小さい方の子の世話をやきやき並木路を練って行く。ここでは
子沢山である。|山の手《ウエスト》の公園で五人も子を連れた夫婦はなかなか見つから....
「もう軍備はいらない」より 著者:坂口安吾
おう妖雲をとりのぞけば、軍備を背負った日本の姿は殺人強盗的であろう。 貧乏者の
子沢山というが、五反百姓に十八人も子供がいるような日本。天然資源的に見れば取り代....
「鴻ノ巣女房」より 著者:矢田津世子
っていた。北向きのたった一つの格子窓からは路地のすぐ向うに紺屋の勝手口が見えた。
子沢山のおかみさんが立ち働きづめでキンキン声を張り上げて、ひっきりなしに子供や婆....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
て、その髯がまた、歯のない唇のまわりの梅干|皺を巧くかくしているのであった。 (
子沢山な老人らしい。そのせいか、若い者にすぐ親しまれそうな人である) 武蔵はそ....
「特殊部落の人口増殖」より 著者:喜田貞吉
が為に比較的早婚でもあったであろうし、独身者の数も少かったのであろう。また「貧乏
子沢山」という諺は、必ずしも貧乏であるが故に子が多いのではなく、労働に衣食して、....
「特殊部落ということについて」より 著者:喜田貞吉
の古巣に帰って来るのが普通である。かくて彼らは限られたる狭い範囲に、いわゆる貧乏
子沢山の諺に漏れずして、盛んに繁殖する子弟を包容するが故に、その住居はますます狭....
「舌のすさび」より 著者:吉川英治
にこさえたものである。鱈も安いもんだったし糸こぶなどはなお安い。だから貧乏世帯で
子沢山には持ってこいのお惣菜であったのである。汁かげんもシタジの勝った、いわゆる....