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「子爵〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

子爵の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
開化の良人」より 著者:芥川竜之介
。私はこの姿を一目見ると、すぐにそれが四五日前に、ある会合の席上で紹介された本多子爵《ほんだししゃく》だと云う事に気がついた。が、近づきになって間《ま》もない私....
或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
主筆 じゃ華族《かぞく》の息子《むすこ》におしなさい。もっとも華族ならば伯爵か子爵ですね。どう云うものか公爵や侯爵は余り小説には出て来ないようです。 保吉 ....
吉原新話」より 著者:泉鏡花
音楽家、――またそうした商人もあり、久しく美学を研究して、近頃欧洲から帰朝した、子爵が一人。女性というのも、世に聞えて、……家のお三輪は、婦人何々などの雑誌で、....
赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
い若い麻雀闘士が、鯨ヶ丘の上に威勢よく昇って来ました。麻雀聯盟の委員長である賀茂子爵の鶴のような痩身の隣りには、最高の段位を持つ文士樋口謙氏の丸まっちい胡桃のよ....
赤外線男」より 著者:海野十三
父さんというのは、何という方なのかネ」学士が尋ねた。 「黒河内尚網という是れでも子爵なのですよ。伯母の子爵夫人というのは、京子といいました」 「黒河内京子――君....
千早館の迷路」より 著者:海野十三
しているんです。今から四年前のこと、日本アルプスで、私の友人である古神行基という子爵が雪崩のために谿谷深くさらわれて行方不明になりました。救護隊も駆付けましたが....
木の子説法」より 著者:泉鏡花
かつて少年の頃、師家の玄関番をしていた折から、美しいその令夫人のおともをして、某子爵家の、前記のあたりの別荘に、栗を拾いに来た。拾う栗だから申すまでもなく毬のま....
黒百合」より 著者:泉鏡花
先代があまねく徳を布いた上に、経済の道|宜しきを得たので、今も内福の聞えの高い、子爵|千破矢家の当主、すなわち若君|滝太郎である。 「お宅でございます、」と島野....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
男(人)Lord Melbourne. ウィリヤム。一七七九―一八四八。政治家、子爵。 モンド(人)Mond. ルードウィヒ・モンド。一八三九―一九〇〇。ドイツ....
沼畔小話集」より 著者:犬田卯
に入れてくると言って、急遽東京へ立ったのであった。そして二日して、戸籍謄本と××子爵の堂々たる紹介状とを持って、また村へやって来た。が、M教師とS画家とはまだ信....
山吹」より 著者:泉鏡花
、下田街道へ捷径の山中。 人 島津正(四十五六)洋画家。 縫子(二十五)小糸川子爵夫人、もと料理屋「ゆかり」の娘。 辺栗藤次(六十九)門附の人形使。 ねりもの....
式部小路」より 著者:泉鏡花
往来へ棄てたんでがす。 後で知れました。白書薇の香水なんで。山の井医学士夫人、子爵山河内定子は、いつでもこの香水の薫がする。 と、お夏さんが愛吉に教えておい....
淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
また『太陽』の第一号に依田学海の「伊藤八兵衛伝」が載っておる。実業界に徳望高い某子爵は素と八兵衛の使用人であって、先年物故した夫人はタシカ八兵衛の遺子であった。....
四十年前」より 著者:内田魯庵
威を傷つける自卑自屈であるという猛烈なる保守的反動を生じた。折から閣員の一人隈山子爵が海外から帰朝してこの猿芝居的欧化政策に同感すると思いの外慨然として靖献遺言....
本所両国」より 著者:芥川竜之介
ていたT先生にお目にかかり、女生徒に裁縫を教えていた或女の先生も割下水に近い京極子爵家(?)の溝の中で死んだことを知ったりした。この先生は着物は腐れ、体は骨にな....