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「子連れ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

子連れの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
土曜夫人」より 著者:織田作之助
のだ。その幸福な顔! だから、土曜日の夜の二人連れを見るよりも、日曜日の朝の親子連れを見る方が、ふっと羨しい。ことに京吉のような男には……。 朝といっても、....
政談月の鏡」より 著者:三遊亭円朝
のではない、乞食が慣れて来ると段々貰いが多くなるそうで、只今では無いが浪人者が親子連れで「永々の浪人|御憐愍《ごれんみん》を」と扇へ受けまして、有難う存じます、....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
かれらは、当日見物席に来合わしていた一般観客に当たりました。坂上親子に似通った親子連れのものが見物の中に居合わさなかったか、だれか疑わしい人物の楽屋裏に出入りし....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
物などが大評判であった。 その参詣のうちに、日本橋北新堀の鍋久という鉄物屋の母子連れがあった。鍋久は鉄物屋といっても主に鍋釜類をあきなう問屋で、土地の旧家の釜....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
であることを、澹山は垣根越しにはっきり認めた。 「碁を打ちに行ったのではない。親子連れで夜詣りかな」と、かれは小首をかしげた。 座敷へ帰って、行燈をふき消して....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
日本人のゴロツクがイヤだ」と吐き出す様に云った。ゴロツクは脅迫の意味そうな。乳呑子連れた女が来て居ると云うので、二人と入れ代りに来てもらう。眼に凄味があるばかり....
一つの出来事」より 著者:宮本百合子
ところが四五日前のことである。いつの間にか下のお婆さんのところに、至極賑やかな親子連れが来ているのを発見した。それも偶然のことで、新来の一人の子が、私の部屋まで....
谷より峰へ峰より谷へ」より 著者:小島烏水
が、雲の海に段々沈んでゆきそうだ。 槍ヶ岳への岐れ路まで戻って来ると、人夫は親子連れの雷鳥を、石で撲ち殺して、足を縛っているところであった、先刻首を引ッ込めた....
空想日録」より 著者:寺田寅彦
記録されている。 果てもない氷海を張りつめた流氷のモザイクの一片に乗っかって親子連れの白熊が不思議そうにこっちをながめている。おそらく生まれて始めて汽船という....
ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
がいうには、阪井が工事の帳簿を焼こうとしたんだとね、こういうもんだから、まさか親子連れで火をつけに歩きまわるやつもなかろうじゃないかと私は嘲笑してやったんだ、そ....
猿の顔」より 著者:寺田寅彦
映画「マルガ」で猿の親子連れの現われる場面がある。その猿の子供の方が親猿のよりもずっとよく人間に似てい....
塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
たので、何と申すか其の者の名は知れませんと云うので、いろ/\お調べになったが、親子連れの旅人は更に行方が分りませんゆえ、三人の悪者は江戸表へ送られました。おかめ....
老狸伝」より 著者:佐藤垢石
掘って食べているところを、二、三十間離れた崖路の上から望んだのであったが、日ごろ子連れの熊は危ないと聞かされていたから、老生ほんとうに腰を抜かさんばかりである。....
京のその頃」より 著者:上村松園
音機などというような唯騒々しいばかりのものなど素よりその頃はないので、こうした親子連れの町芸人の芸などもしんみり聞けたのだった。 夏の磧の容子にしても味があっ....
アイヌ語学」より 著者:知里真志保
いって、山でも川でも沼でも人間同様に考えて、大小二つの沼が並んでいれば、それを親子連れと考えて「親の沼」「子の沼」と呼んだのであります。だから、大沼公園なども、....