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「孑然〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

孑然の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
雪たたき」より 著者:幸田露伴
であったから歟、堺の住民が外国と交商して其智識を移し得たからである歟、我邦の城は孑然として町の内、多くは外に在るのを常として、町は何等の防備を有せぬのを例として....
良夜」より 著者:饗庭篁村
の如く恍然として東西を弁ぜず、乱雑して人語を明らめがたし。我自ら我身を顧りみれば孑然として小虫の如く、車夫に罵しられ馬丁に叱られ右に避け左にかがまりて、ようやく....
飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
いう字のように組まれた枯木と生木とが、紅い炎焔や白い烟を噴いていた。其火に対って孑然と胡坐を掻いているのは、二十歳ばかりの極めて小作りの男であった。 何処やら....
つゆのあとさき」より 著者:永井荷風
追われて、深刻な恋愛の真情がどんなものかしみじみ考えて見る暇がない。時たま一人|孑然《ぽつねん》と貸間の二階に寝ることがないでもないが、そういう時には何より先に....