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孔雀石
「孔雀石〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
孔雀石の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「彼岸過迄」より 著者:夏目漱石
いしょう》でできた角形《かくがた》の印材だの、翡翠《ひすい》の根懸《ねがけ》だの
孔雀石《くじゃくせき》の緒締《おじめ》だのの、金の指輪やリンクスと共に、美くしく....
「めくらぶどうと虹」より 著者:宮沢賢治
ものはないのです。ごらんなさい。向《む》こうのそらはまっさおでしょう。まるでいい
孔雀石《くじゃくせき》のようです。けれどもまもなくお日さまがあすこをお通りになっ....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
吹いた小さな姫蘆の葉の上、茎の間、蘆の根ざす小さな岩の上に、生きた、緑玉、碧玉、
孔雀石の片がほろ/\とこぼれて、其数約二十余、葉末の露にも深さ一分の水盤の水にも....
「悟浄出世」より 著者:中島敦
きるでしょうから。」 その間も、師の蒲衣子《ほいし》は一言も口をきかず、鮮緑の
孔雀石《くじゃくいし》を一つ掌《てのひら》にのせて、深い歓《よろこ》びを湛《たた....
「虹の絵の具皿」より 著者:宮沢賢治
劈《くだ》かれた天河石《アマゾンストン》で組み上がり、その葉《は》はなめらかな硅
孔雀石《クリソコラ》でできていました。黄色な草穂《くさぼ》はかがやく猫睛石《キャ....
「芽生」より 著者:宮本百合子
浅草が豚の油でといた紅のような気のするのと、 染井の墓地に行くまでの通りの、
孔雀石をといてぬった青のような気がするのと、 京橋のわきの岸が刺青のような色を....
「操守」より 著者:豊島与志雄
まった。 色古浜の着物、綴錦《つづれにしき》の帯、目立たない派手好みに、帯留の
孔雀石の青緑色が、しっくり付いていた。三十五六の、きゃしゃな美貌で、見ようによっ....
「学者アラムハラドの見た着物」より 著者:宮沢賢治
とするような紫《むらさき》いろの焔をあげる。それから銅《どう》を灼《や》くときは
孔雀石《くじゃくいし》のような明るい青い火をつくる。こんなにいろはさまざまだがそ....
「サガレンと八月」より 著者:宮沢賢治
なったもんじゃない、と私がぷいっと歩き出そうとしたときでした。向《むこ》うの海が
孔雀石《くじゃくいし》いろと暗《くら》い藍《あい》いろと縞《しま》になっているそ....
「三国志」より 著者:吉川英治
廂には数百の玻璃燈をかけつらね、朱欄には金銀をちりばめ、歩廊はことごとく大理石や
孔雀石をもって張った。 「兄君もやはり心では妹が可愛いんですね。わたくしたち二人....