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存在価値
「存在価値〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
存在価値の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「男女同権」より 著者:太宰治
かりでございましょう。甚《はなは》だ妙な言い方でございますが、つまりその頃の私の
存在価値は、そのダメなところにだけ在ったのでして、もし私がダメでなかったら、私の....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
時間の方が、秩序立った組織を有し、従って知覚され得る感覚の世界よりももっと高級な
存在価値のあるものとしようというのであるらしい。これはあたかも物質、空間及び時間....
「般若心経講義」より 著者:高神覚昇
の不満、眼の不服は、この眉毛の下にあるということです。彼らは期せずして、眉毛の「
存在価値」を疑ったわけです。口、鼻、眼から、「なにゆえに君は僕らの上でえらそうに....
「大衆文芸作法」より 著者:直木三十五
うなものを考えてはならないのである。何故なら、少年、少女の読物であってこそそれが
存在価値をもって来るのであるから。かの「赤い鳥」の鈴木三重吉君の童話が失敗したの....
「連句雑俎」より 著者:寺田寅彦
要するに普通の詩歌の相次ぐ二句は結局一つの有機的なものの部分であり、個体としての
存在価値をもたないものであるが、連句の二句は、明白に二つの立派な独立な個体であっ....
「映画芸術」より 著者:寺田寅彦
でもまさにそのとおりで前句と付け句とは心像の連鎖のコントラプンクトとしてのみその
存在価値を有するものである。 このようにして連句の運動が進行するありさまはある....
「文学精神と批判精神」より 著者:宮本百合子
理由として、従来文学に携って来た一部の知識人の最も深刻な歴史的な自己放棄・自己の
存在価値への人間的確信の失墜が生じたからであると思う。当時批判の精神というものは....
「昭和の十四年間」より 著者:宮本百合子
れることを望まず、何かそればかりではない他のものを求めて動きつつ、知識人としての
存在価値を自覚させるよすがを求めている。知識人がよしんばそれに対立するとしても、....
「政治と作家の現実」より 著者:宮本百合子
的認識が、よしやどんなに大まかなものであり、不幸な傷をうけているにしろ、絶対的に
存在価値をもっている所以である。 三 ソヴェト同盟の作家に....
「マリア・バシュキルツェフの日記」より 著者:宮本百合子
の日記を発表してほしい。」「もしこの書が正確な、絶対な、厳正な真実でないならば、
存在価値はない。私はいつもただ私の考えているだけのことをいうのみではなく、またあ....
「わからないこと」より 著者:宮本百合子
ても、男性は自分と性的交渉を持つか――良人や恋人として――持たないかというだけで
存在価値をきめられる場合がある。即ち自分の満足する良人や恋人が身辺にあれば、世界....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
しかし、すべての風景も、抽象も、国防（要害）と貿易のための犠牲物としてのほか、
存在価値が認められなくなる時世が来れば、いつかは実現せらるべきほどの可能性はあり....
「久坂葉子の誕生と死亡」より 著者:久坂葉子
から、確かに、この世に存在し得たものではなかった。誰かが認めなければ、その物体の
存在価値など、零であるのだ。 その時、雨が降っていたように思う。私は女学校の時....
「だいこん」より 著者:久生十蘭
軍艦があらわれたのはやはり一八八〇年だが、原子爆弾のお蔭でこれも一九四五年の夏に
存在価値を失ってしまった。ワルツの歴史の長さと、軍艦の歴史の長さは、ちょうどおな....
「私の文学」より 著者:織田作之助
。敗戦と共に小説が下手になったといわれることをおそれる。 私の今日の文学にもし
存在価値があるとすれば、私は文学以外のことでは、すべてを犠牲にしている人間だとい....