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存在感
「存在感〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
存在感の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「一九四六年の文壇」より 著者:宮本百合子
学のいきさつに通じ、その語彙をうけついでいますが、やっぱり一つの新しい力、新しい
存在感の上に立っている方のように思えます。小林秀雄というような評論家は、こういう....
「人間性・政治・文学(1)」より 著者:宮本百合子
もがく虫のような存在として自己を意識し」て、そこに伊藤整の人間及び文学者としての
存在感が定着しきれるものならば、どうして彼自身、きわめて具体的なファイティング・....
「秋の気魄」より 著者:豊島与志雄
いて胸の中に戻ってくる。そして健かな清い感激が、あらゆる雑念を吹き払って、自己の
存在感――じかに胎にこたえる
存在感――を強調する。 こういう意味に於てのみ、秋....
「父母に対する私情」より 著者:豊島与志雄
なった。何がどうなろうと構うものか、私はここにこうしている、というその最小限度の
存在感、云わば、富貴を願わず栄達を求めず、一介の虫けらに等しい自分自身の
存在感、....
「映画と季感」より 著者:中井正一
あるまいか。 「ああ自分はまさしく、今天地自然と共に生きてここにいる」という深い
存在感がなければ、芸術が生まれないということをいいたかったのではあるまいか。 ....
「宝永噴火」より 著者:岡本かの子
閉じ込めて、とうとう白一色だけが聖者の視覚の奥に感じられた。間もなく聖者は自身の
存在感を失って、天地にただ真白く、肉のようにしねしねした質の立方体だけが無窮に蔓....