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存立
「存立〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
存立の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
は彼の直感によったものではあったけれど。 すぐれた直感の奥には必ず正しい真理が
存立するものなのである。....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
維持されることを極めて便利とする。又財産の私有を制度となさんためには、家族制度の
存立と財産継承の習慣とが欠くべからざる必要事である。これらの外面的な情実から、家....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
のであるというニュートンの考えを更に深く追究し立証した。それでこの遊星系は永遠の
存立を保証されたかのように見えるのであるが、しかしこの系においても、ともかくもあ....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
を期す。貴族主義は国家の秩序を保つに必要なり、ゆえに国民論派は華族および貴族院の
存立に異議を抱かず。平民主義は権利の享有を遍くするに必要なり、ゆえに国民論派は衆....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
的布教が、さらにそれを偉大にしたのである。 光明優婆塞を除外しては、富士教団は
存立しない。 もしも彼がなくなったなら、富士教団もなくならなければならない。 ....
「惜別」より 著者:太宰治
憶している。何でも、文章の本質、とかいう題で、 文章の本質は、個人および邦国の
存立とは係属するところなく、実利はあらず、究理また存せず。故にその効たるや、智を....
「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」より 著者:内田魯庵
。 尤も伝来の遺習が脱け切れなかった為めでもあるが、一つには職業としての文学の
存立が依然として難かしいのが有力なる大原因となっておる。今より二十何年前にはイク....
「堕落論」より 著者:坂口安吾
しがなく、島流しとなったり、山奥へ逃げたり、そして結局常に政治的理由によってその
存立を認められてきた。社会的に忘れた時にすら政治的に担ぎだされてくるのであって、....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
に独自性が乏しいため、どの店もおおかた似たりよったりで一向に特色がない。これでは
存立の意義きわめて薄く、男子一生の仕事として生き甲斐あるものということは出来ない....
「俳優倫理」より 著者:岸田国士
ういう場合には、俳優と演出家との間では、結局、信頼と友情と意気の投合というものが
存立すればよろしい。この演出家と俳優との関係を一律に考えるところに、いろいろ妙な....
「田舎医師の子」より 著者:相馬泰三
悪を滅さなければ善がなり立たないように考えるのは誤ではあるまいか。善の生長、善の
存立のために強ちに悪を圧し、悪と戦わねばならぬような善なら、そんな善なら俺は賛成....
「(私はさきごろ)」より 著者:高村光太郎
統的映像に養われたものであろうし、結局それは一つの仮設の世界のものであり、伝説的
存立としての仮象であるから、彼の自らつくる神なりクリストなりマリアなりが、彼の内....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
氏や村上源氏の数多い門閥の集団、つまり京都の文化圏を保ってきた公家の社会が、その
存立の基礎に不安を感じさせられるようになってきた。当時の上流の生活根拠は全国にあ....
「日本料理の要点」より 著者:北大路魯山人
理として考えるとき、「合理」――この合理を念頭から失うようでは、料理は料理として
存立しないと言うべきである。しかし、実際における料理屋の料理は、かつて名僧良寛和....
「持ち味を生かす」より 著者:北大路魯山人
ぷらよかろう、すしよかろう、人のくれたものなんでも感激なく黙々食う。こんなに自己
存立を無にする輩の多い今の日本は、この上、さらに顔色すぐれざる人間に満ち、努力、....