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孝子
「孝子〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
孝子の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「伝吉の敵打ち」より 著者:芥川竜之介
これは
孝子伝吉の父の仇《あだ》を打った話である。
伝吉は信州《しんしゅう》水内郡《み....
「寒さ」より 著者:芥川竜之介
っている。――そういう考えの意味のないことは彼にも勿論《もちろん》わかっていた。
孝子でも水には溺《おぼ》れなければならぬ、節婦でも火には焼かれるはずである。――....
「恩讐の彼方に」より 著者:菊池寛
るべき覚え十分ござる。この洞門を穿つことも、ただその罪滅ぼしのためじゃ。今かかる
孝子のお手にかかり、半死の身を終ること、了海が一|期《ご》の願いじゃ。皆の衆妨げ....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
将軍|程務挺に命じてこれを討たしめ、かれらをほろぼして光王を斬った。(朝野僉載)
孝子 東海に郭純という
孝子があった。母を喪って彼は大いに哭した。その哭するごと....
「運命」より 著者:幸田露伴
ず。洪武十七年、太祖高皇帝の御恩を蒙りて、臣が孝行を旌したもうを辱くす。巍|既に
孝子たる、当に忠臣たるべし。孝に死し忠に死するは巍の至願也。巍幸にして天下の為に....
「連環記」より 著者:幸田露伴
せめてもの心強さであったろう。然し寂照が老母を後に、老母が寂照を引留めずに、慈母
孝子互に相別るるということは甚だしく当時の社会を感動せしめた。しかも上は宮廷より....
「寄席と芝居と」より 著者:岡本綺堂
も筆を執っては老健無比、まことに畏るべきである。 この「西洋話」は円朝の「英国
孝子伝」を脚色したもので、原作はやはり若林坩蔵の速記本として、かの「牡丹燈籠」な....
「堕落論」より 著者:坂口安吾
らねばならないというのであるが、真に復讐の情熱をもって仇敵の足跡を追いつめた忠臣
孝子があったであろうか。彼等の知っていたのは仇討の法則と法則に規定された名誉だけ....
「帝銀事件を論ず」より 著者:坂口安吾
る。食に窮すれば、子は親に隠れて食い、親は子の備蓄を盗む。これが人間の姿である。
孝子は自ら飢えて親を養うというが、これは非凡のことであり、非凡の例を以て凡人にの....
「三甚内」より 著者:国枝史郎
には次のような事が記されてある。 「庄司甚内というは同じ盗賊ながら日本を回国し、
孝子孝女を探し、堂宮の廃れたるを起こし、剣鎗に一流を極わめ、忍術に妙を得、力量三....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
みれば返り討ちも承知で、追いかけ戦うのが本当であろう) 気がついた秋山要介は、
孝子に犬死させたくない、ヨーシ、追いついて後見してやろう! 助太刀してやろうと決....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
す」 大そう変ったミコトノリを発して年号を変えて、大赦を行いました。「俗に云う
孝子と養老の滝が酒になったという話はツクリゴトで、これが養老改元の発令された真相....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
文芸憎悪者にも馬琴だけは除外例になって感服されてるが、いずくんぞ知らん馬琴は忠臣
孝子よりは悪漢淫婦を描くにヨリ以上の老熟を示しておる。『美少年録』が(未完成では....
「不在地主」より 著者:小林多喜二
な声を出した。 「そうさ、裏が裏だから、表だけは立派にして置ぐのさ。やれ節婦だ、
孝子だッておだてあげて、――抑えて置くのよ。そこア、うまいもんよ。」 「分らない....
「父の墓」より 著者:岡本綺堂
よ、冀くは我を扶けわれを導いて、進んで世と戦うの勇者たらしめよ、哀んで傷らざるの
孝子たらしめよ。窃かにかく念じて、われは漸く墓門を出でたり。出ずるに臨みてまたお....