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孤座
「孤座〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
孤座の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「残されたる江戸」より 著者:柴田流星
テンの響き、或は低く、或は高く、夜の空気を揺るがせて余音の嫋々を伝うるとき寒灯の
孤座に人知れず泣く男の女房に去られてと聞いてもその迂ッ気を嗤うよりは、貰い泣きす....
「白峰山脈縦断記」より 著者:小島烏水
白い、その雪解の水を吸って育った、石楠花の白花は、天風に芳香を散じて、深林の中に
孤座している、西の国のアルプスの人たちが、石楠花を高山薔薇と呼ぶのも無理はない、....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
端から食べていたいだけだ。下素だが、真情だから仕方がない。が、この二、三日、半夜
孤座して、持ち帰った荷物の整理をしている。すると、実に下らない色んなものが出て来....
「小春」より 著者:国木田独歩
にとりて、過去五年の間、かの盲者における景色のごときものにてはあらざりき。一室に
孤座する時 もしこの事、単にわが空漠たる信念なりとするも、わが心この世の苦悩に....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
ちょろ出入りしているようであった。 後醍醐はといえば。さすが、大内の御座も今の
孤座も、そのお容には変りがない。 けれど、こうした囚われのご不自由もすでに七十....