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孤絶
「孤絶〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
孤絶の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
、この心が落着きません、つなげる駒、伏せる鼠でございます、この通り、四面水を以て
孤絶されておりながら、わが心を
孤絶することができないというのが浅ましいことでござ....
「肝臓先生」より 著者:坂口安吾
ていたのだ。先覚者の悲劇である。また、予言者の宿命でもある。真理を知るものは常に
孤絶して、イバラの道を歩かねばならないのだ。 二人は茶の友であり、又、詩歌の友....
「わが血を追ふ人々」より 著者:坂口安吾
二官の店へ辿りついたところであつた。 逃亡と潜伏、死の戯れの半生に次兵衛の魂は
孤絶したが、
孤絶せる魂には死生も亦たゞ退屈にすぎず、魂の結び目をとく何物もなかつ....
「小さな山羊の記録」より 著者:坂口安吾
うである。 分裂病の青年たちは、希望に対して不信であり、彼らの考えが、はるかに
孤絶していることは分るが、彼らも一様に、美しい恋人を胸に描いていたことに変りはな....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
人に明々白々な嘘であっても、当人だけが騙される妙味、快感を知ることによって、益々
孤絶して深間におちこむ性質のものだ。水戸の怪僧のインチキ性がいかに世人に一目瞭然....
「我が人生観」より 著者:坂口安吾
ではないかと思った。 それは、他のあらゆるものから締めだされ、とりつく島もない
孤絶のときに、それ一つのみが意志の全部となって燃え立ってくるのである。それを経験....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
ふんだとき、それは「火の消えたような」とでも申しましょうか、私がそこに感じたのは
孤絶した哀れさ、オドオドした悲しさでした。そのとき彼らは、いつの時代よりも白眼視....
「歩くこと」より 著者:三好十郎
っての親しい者を失い、見知られぬ人として見知らぬ人びとのあいだに自分を投げだし、
孤絶し、さびしくなっていくということです。そのさびしさの中で、いやでもあなたは見....
「恐怖の季節」より 著者:三好十郎
良い新劇をはじめてくれることを、確信している。実は私が実際の演劇から現在のように
孤絶しながらノンキな顔をして戯曲を書いておられる程に楽観的なのは、そのためである....