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学僕
「学僕〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
学僕の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「非凡なる凡人」より 著者:国木田独歩
は五郎のために、所々《しょしょ》奔走《ほんそう》してあるいは商店に入れ、あるいは
学僕《がくぼく》としたけれど、五郎はいたるところで失敗し、いたるところを逃げだし....
「永日小品」より 著者:夏目漱石
る所も、屋根に一枚の瓦《かわら》さえ見る事のできない古長屋の一部であった。下には
学僕《がくぼく》と幹事を混《ま》ぜて十人ばかり寄宿していた。そうして吹《ふ》き曝....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
ツその早瀬塾の若いもので、これが煮焼、拭掃除、万端世話をするのであるが、通例なら
学僕と云う処、粋な兄哥で、鼻唄を唱えばと云っても学問をするのでない。以前早瀬氏が....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
場町の妙源寺へ連れて帰って、数月間|留めて置いた。そして世話をして佐藤一斎の家の
学僕にした。妙源寺は今艮斎の墓碑の立っている寺である。それから二十一歳にして林述....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
と衣食の料に当てんとするのである。生活難が今日の如く甚しくなかった十数年前には、
学僕と称して、庭掃きや使い歩きくらいで生活したほか、勉学の費用まで与えられ、それ....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
身も頼もしからず。今さら学資をスリ取られたとは在所へ言いもやられず、この上は塾僕
学僕になりてもと奮発せしかど、さる口もなく空しくこの家に厄介となり、鼻紙の事まで....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
似ないと云うのか。
(戸を敲く音す。)
ああ、死だ。分かっている。あれは内の
学僕だ。
己の最上の幸福が駄目になる。
これ程の顕現の満ち満ちている刹那を、
あ....
「三国志」より 著者:吉川英治
なく、年少早くも世路の辛酸をなめつつあった孔明が初めて、石韜の門をくぐって、 「
学僕にして下さい」と、訪れたのは、彼が十七の頃だった。 石韜は翌年、近国へ遊学....
「狐」より 著者:永井荷風
なられた。 田崎と云うのは、父と同郷の誼《よし》みで、つい此の間《あいだ》から
学僕《がくぼく》に住込んだ十六七の少年である。然《しか》し、私には、如何にも強そ....