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学閥
「学閥〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
学閥の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
も未だ定まらねば、先生の言葉に対し批評の語を発する事を得せぬ、先生「今の学者には
学閥という者がありまして、同じ学校から出た同士とか、同じ目的を持って居る同士とか....
「時事雑感」より 著者:寺田寅彦
いことになっている。海外の学界でもやはり国際的封建的の感情があり、またいろいろな
学閥があるので、ことに東洋人の独自の研究などはなかなか目をつけないのであるが、し....
「一九三四年度におけるブルジョア文学の動向」より 著者:宮本百合子
と醤油製造、乾物製造についての発明の過程や、久内の父である山下博士の雁金に対する
学閥を利用しての資本主義的悪策など、それらがわたしたちの現実の見かたから批判すれ....
「文化生産者としての自覚」より 著者:宮本百合子
比較的有利であった。特に、それぞれの外国語で権威といわれる立場にいて後輩をもち、
学閥をもっていた人々にとって。日本の社会は封鎖されていて、外国語は特権階級の教養....
「今日の日本の文化問題」より 著者:宮本百合子
学術分野における半封建的官僚統制を排除することなしには可能でない。殆どギルド的な
学閥を打破しなくてはならない。各学問分野の間に横たわる封建的な割拠主義――セクシ....
「新しいアカデミアを」より 著者:宮本百合子
はなかった。しかし、日本のあらゆる官僚機構と学界のすべての分野に植えこまれている
学閥の威力は、帝大法科出身者と日大の法科出身者とを、同じ人生航路に立たせなかった....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
に置かれている。研究室と研究室とは、二つの領主の領地と領地とのように対立し、外、
学閥や時には閨閥のために尚武的攻主同盟を形成し内師弟関係の利害感情によって家庭的....
「「紋章」の「私」」より 著者:豊島与志雄
然として不運と戦っていく。そしてこの二人が、久内の妻の敦子と久内の父の山下博士の
学閥とのことで、のっぴきならぬ交渉関係に立たされる。 対蹠的な性格にある二人の....
「瘤」より 著者:犬田卯
朝鮮総督府の雇員……と数年間を転々したのであった。しかるに今度、親父の死、それに
学閥なき者の出世の困難さにつくづく業を煮やしていた矢さきという条件も手伝って、祖....
「芸術と数学及び科学」より 著者:三上義夫
、それで争いになったといわれている。 これはおそらく表面のことであろう。内実は
学閥外の天才者流たる会田安明が関流の
学閥に反抗した真剣の争いであったと見たい。そ....
「和算の社会的・芸術的特性について」より 著者:三上義夫
会田は山形の人、江戸に出て関流の数学を学ばんとしたが、覇気に富める彼は、関流の
学閥に屈することができないで、藤田定資に対抗して一大論争を惹起するに至った。時あ....
「文化史上より見たる日本の数学」より 著者:三上義夫
前には有馬頼※が関流の秘伝を破って『拾※算法』を公刊したこともあり、会田は関流の
学閥に敵意をはさんでこれと争いつつ衆望を一身に集めることができて、その新流派はは....
「或る探訪記者の話」より 著者:平林初之輔
めに、博士の胎教信者が全国にできて盛んに博士に激励の手紙を送ってきた。中には官僚
学閥の横暴なんて記事をかかげて博士を擁護する与太新聞も出てくるというしまつだった....
「正宗谷崎両氏の批評に答う」より 著者:永井荷風
父は、生前文部省の役人で一時帝国大学にも関係があったので、わたくしは少年の頃から
学閥の忌むべき事や、学派の軋轢《あつれき》の恐るべき事などを小耳《こみみ》に聞い....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
あたる人で、彼を準養子にされている。胡麻塩頭の、金縁眼鏡をかけた、顔の白い、一寸
学閥風の老紳士である。もっともらしい態度でやや中脊だ。少しは飲めそうだ。津軽海峡....