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孰
「孰〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
孰の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
》君、川又英《かわまたえい》君、及び水戸中学出身の津川五郎《つがわごろう》君で、
孰《いず》れも健脚御自慢、旅行は三度の飯より好きだという愉快な連中だ。ところで困....
「大島が出来る話」より 著者:菊池寛
もする事が出来なかった。 「富井さんも愈々《いよいよ》口が定《き》まったのなら、
孰《いず》れ洋服が入《い》るでしょうから、三越へそう云ってお調《こし》らえなさい....
「聖書の読方」より 著者:内村鑑三
も実はキリストの国と称すべき者は今日と雖も未だ一もないのである、基督教国基督教会
孰れも皆な名のみのキリストの国である、真実のキリストは彼等に由て涜され彼等の斥く....
「電気風呂の怪死事件」より 著者:海野十三
女が女湯から活動を撮るなども変な話である。 ――そう考えながらも、赤羽主任は、
孰れにしろ、その惨殺された女の着衣と下駄を探すことが、事件の解決に最も役立つもの....
「壊れたバリコン」より 著者:海野十三
んな事実であるかということを明瞭に知っている筈の二つの関係があるのですが、これは
孰れもそれ自身絶対に他へ洩らすことの許されない同じような二つの機密社会であるため....
「赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
あること、凡そこればかりの貧弱な材料でした。 医学者に対しては、病死と変死との
孰れであるかという質問が発せられましたが、その答えはどれも不決定的なものであり、....
「長篠合戦」より 著者:菊池寛
た。各部隊共兵三千、総軍一万五千である。各部隊の長は皆勝頼の一門であるが、揃って
孰れも勝れた大将でもなく、この戦い敗れた後は命全うして信州へ逃げ帰った。それに引....
「賤ヶ岳合戦」より 著者:菊池寛
葉が紛糾の一座を決定に導いた。長秀曰く、子を立てるとしたら此場合、信雄信孝両公の
孰れを推すかは頗る問題となるから、それより秀吉の言の如く、嫡孫の三法師殿を立てる....
「異国食餌抄」より 著者:岡本かの子
、女は真紅のベルモットを好む。新鮮な色彩が眼に、芳醇な香が鼻に、ほろ苦い味が舌に
孰れも魅力を恣にする。 午後七時になるとレストラントの扉が一斉に開く。誰が決め....
「後光殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
、或は魅惑性精神病発作の最初数分間に現われる、強直性の意識混濁状態だったのか――
孰れにしろ、その点は至極分明を欠くけれども………、兎に角斯うして、厨川君の侵害組....
「方子と末起」より 著者:小栗虫太郎
しが四年あなたが二年のとき、もう一つは、それから一年経った先達っての話ね。そして
孰っちにも、あなたとあたくしの、頭文字が刻んである。 恋しい人、たがいに離した....
「瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
求を聞入れざるにおいては仏国は英と同盟して直に開戦に及ぶべしと迫りたるがごとき、
孰も公使一個の考にして決して本国政府の命令に出でたるものと見るべからず。 彼の....
「偽刑事」より 著者:川田功
い」 彼はいっそ平謝罪りに謝罪ろうか、夫れとも逃げ出して了おうかと心に惑った。
孰れにしても彼は悲しく成って来た。 「まあ貴女そう興奮なさらないで下さい。私は決....
「旅客機事件」より 著者:大庭武年
秀岡が知らぬ間に、便所におびき寄せ、そこから突き落すと言う事も不可能事ではない。
孰れにせよ、兇行は邪魔者がいなくなってから、油断をみすまして一撃のもとに行われた....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
に橋を距って、大きく三日月|形に、音羽の方から庚申塚へ通う三ツ角へ出たが、曲って
孰方へも行かんとせず。少し斜めに向をかえて、通を向うへ放れたと思うと、たちまち颯....