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孰れ
「孰れ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
孰れの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「聖書の読方」より 著者:内村鑑三
も実はキリストの国と称すべき者は今日と雖も未だ一もないのである、基督教国基督教会
孰れも皆な名のみのキリストの国である、真実のキリストは彼等に由て涜され彼等の斥く....
「壊れたバリコン」より 著者:海野十三
んな事実であるかということを明瞭に知っている筈の二つの関係があるのですが、これは
孰れもそれ自身絶対に他へ洩らすことの許されない同じような二つの機密社会であるため....
「赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
あること、凡そこればかりの貧弱な材料でした。 医学者に対しては、病死と変死との
孰れであるかという質問が発せられましたが、その答えはどれも不決定的なものであり、....
「電気風呂の怪死事件」より 著者:海野十三
女が女湯から活動を撮るなども変な話である。 ――そう考えながらも、赤羽主任は、
孰れにしろ、その惨殺された女の着衣と下駄を探すことが、事件の解決に最も役立つもの....
「旅客機事件」より 著者:大庭武年
秀岡が知らぬ間に、便所におびき寄せ、そこから突き落すと言う事も不可能事ではない。
孰れにせよ、兇行は邪魔者がいなくなってから、油断をみすまして一撃のもとに行われた....
「異国食餌抄」より 著者:岡本かの子
、女は真紅のベルモットを好む。新鮮な色彩が眼に、芳醇な香が鼻に、ほろ苦い味が舌に
孰れも魅力を恣にする。 午後七時になるとレストラントの扉が一斉に開く。誰が決め....
「後光殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
、或は魅惑性精神病発作の最初数分間に現われる、強直性の意識混濁状態だったのか――
孰れにしろ、その点は至極分明を欠くけれども………、兎に角斯うして、厨川君の侵害組....
「偽刑事」より 著者:川田功
い」 彼はいっそ平謝罪りに謝罪ろうか、夫れとも逃げ出して了おうかと心に惑った。
孰れにしても彼は悲しく成って来た。 「まあ貴女そう興奮なさらないで下さい。私は決....
「賤ヶ岳合戦」より 著者:菊池寛
葉が紛糾の一座を決定に導いた。長秀曰く、子を立てるとしたら此場合、信雄信孝両公の
孰れを推すかは頗る問題となるから、それより秀吉の言の如く、嫡孫の三法師殿を立てる....
「長篠合戦」より 著者:菊池寛
た。各部隊共兵三千、総軍一万五千である。各部隊の長は皆勝頼の一門であるが、揃って
孰れも勝れた大将でもなく、この戦い敗れた後は命全うして信州へ逃げ帰った。それに引....
「碧蹄館の戦」より 著者:菊池寛
明将楊元新手を率いて来り援った。李如松も之に力を得、部将李如柏、李如梅、李寧等も
孰れも自身剣を執って戦った。しかしこの戦場は水田が多く且つ狭隘である為に、騎兵の....
「武士を夷ということの考」より 著者:喜田貞吉
蘇我氏の一大臣は蝦夷とも蝦※とも正史に出でたり。エミシを又エビスとも云ひたり。其
孰れが原語なりや未だ調査せざるも、要するに同語なるは明白なり。後世に至りて関東武....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
立なく、精神と物体との区別なく、心即物、物即心、只一個の現実あるのみである。かく
孰れかの一方に偏せるものは抽象的概念であつて、二者合一して初めて完全な具体的実在....
「血の文字」より 著者:黒岩涙香
ず細君に語り聞かす流石探偵の妻だけに細君も素人臭き聞手と違い時々不審など質問する
孰れも能く炙所に当れば余は殆ど感心し「此の聞具合では必ず多少の意見も有るだろう」....
「無惨」より 著者:黒岩涙香
二ツに割け脳骨砕けて脳味噌散乱したる有様実に目も当られぬ程なり医師の診断に由れば
孰れも午前二三時頃に受けし傷なりと同人の着服は紺茶|堅縞の単物にて職業も更に見込....