守り[語句情報] » 守り

「守り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

守りの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「母」より 著者:芥川竜之介
物かが燃え立っている。震《ふる》える肩、濡れた睫毛《まつげ》、――男はそれらを見守りながら、現在の気もちとは没交渉に、一瞬間妻の美しさを感じた。 「ですけれども....
「報恩記」より 著者:芥川竜之介
》しない約束が必要です。あなたはその胸の十字架《くるす》に懸けても、きっと約束を守りますか？ いや、――失礼は赦《ゆる》して下さい。（微笑）伴天連《ばてれん》の....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
躱《かわ》しましたが、なぜかそこに足を止めて、じっと平太夫《へいだゆう》の姿を見守りました。が、あの老爺《おやじ》はとんとそれに頓着する容子《ようす》もなく、た....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
《ごいさぎ》でございますよ。」 お蓮は眼の悪い傭《やと》い婆さんとランプの火を守りながら、気味悪そうにこんな会話を交換する事もないではなかった。 旦那の牧野....
「黒衣聖母」より 著者:芥川竜之介
てしまうのでございます。そのような不祥がございませんように、どうか茂作の一命を御守りなすって下さいまし。それも私風情《わたしふぜい》の信心には及ばない事でござい....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
で居ります。どうか英雄とならぬように――英雄の志を起さぬように力のないわたしをお守り下さいまし。 わたしはこの春酒に酔い、この金鏤《きんる》の歌を誦《しょう》....
「忠義」より 著者:芥川竜之介
未嘗《いまだかつて》、焼けたと云う事のない屋敷である。第二に、五月上旬、門へ打つ守り札を、魚籃《ぎょらん》の愛染院《あいぜんいん》から奉ったのを見ると、御武運長....
「藪の中」より 著者:芥川竜之介
ば》られているだけです。わたしは竹の落葉の上に、やっと体を起したなり、夫の顔を見守りました。が、夫の眼の色は、少しもさっきと変りません。やはり冷たい蔑《さげす》....
「追憶」より 著者:芥川竜之介
五葉の松だけは何か無気味でならなかった。 四 「てつ」 僕の家には子守りのほかに「てつ」という女中が一人あった。この女中はのちに「源さん」という大工....
「霊界通信　小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
いましたか？』 『俺は実はそなたの声で眼を覚ましたのじゃ。』と良人はじっと私を見守り乍らポツリポツリ語り出しました。『そなたも知る通り、俺は自尽して果てたのじゃ....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
、帰れなくなるのに違いありません。 「日本の神々様、どうか私が睡らないように、御守りなすって下さいまし。その代り私はもう一度、たとい一目でもお父さんの御顔を見る....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
脱ぎたる衣類の間には彼の三十円あれば、据風呂の中へ入りながらも首を伸してこれを看守りたり。出立つ前に年寄の忠告にも、「旅は明日志す所へ着くというその夜は誰も安心....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
ッパン・ジーと名づけていたところでは、彼らは用心していつでも帆をちぢめ、航海者の守り、聖ニコラスに加護をねがいながら、横断したものだ。そこの東側の岸にくいこんで....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
封建的な行動は、民主的日本の総理として、その資格を欠くものと断じ、われらが憲法を守り、総理の国会軽視を糾弾するのが、不信任案賛成の第五の理由であります。 第六....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
を欠かれない用心のしてあるばかりではない。墓の前の柱にちゃんと「御用のおかたはお守り石をさし上げます」と書いた、小さい紙札もはりつけてある。僕等はこの墓を後にし....