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守り札
「守り札〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
守り札の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「忠義」より 著者:芥川竜之介
未嘗《いまだかつて》、焼けたと云う事のない屋敷である。第二に、五月上旬、門へ打つ
守り札を、魚籃《ぎょらん》の愛染院《あいぜんいん》から奉ったのを見ると、御武運長....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
守家《まつだいらいずのかみけ》」 「いきなり変なものを出したが、これはなんのお
守り札かい」 「ところが、このお
守り札が、なんともかとも、うれしくなるほどいわく....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
、それが長い昔からのお定まりであるかのごとく、あとあとへの目印と証拠になるべきお
守り札に、少なくも着替えの一、二枚は必ず添えてあるのが普通なのに、どうしたことか....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
こやくし》のが一枚、浅草観音のが一枚、お祖師さまのが一枚。どれももったいなや、お
守り札なのです。――これもまた考えようによってははなはだ重要なネタの一つでした。....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
しませ。よく、御無事でござりましたなあ」 「眉間の傷はのう。お城へ参っても有難い
守り札じゃ。上様はいつもながらの御名君、先ず先ず腹も切らずに済んだというものじゃ....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
。梵文の経の一節を刻んであるインド渡来の貝陀羅樹葉、それを二つ折りにして水天宮の
守り札と合わせたものがその袋の中から出て来た。古人も多く旅に死せるありとやら。い....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
功した。因ってその辺の猫は今に蚤付かず。さてこの鼠神の祭日に出す鼠|除《よ》けの
守り札を貼れば鼠害なしという(『郷土研究』三巻四二八頁)。
守り札で銭をせしめる代....
「蛋白石」より 著者:宮本百合子
分いかつい名じゃあありませんか。」 千世子は笑いながら云った。 今持って居る
守り札の袋は祖母の守り剣の錦で作ったんだとか祖母も眼の細い瓜ざね顔の歌麿の画きそ....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
い、旅行李を出して、蓋をとった。その中には、懐中薬だの、折本の、道中細見、手帳、
守り札、着換え、というようなものが、入っていた。そして、その底に、印籠の側に、薄....
「迷信解」より 著者:井上円了
のこと 付死霊、生霊のこと。 第五、加持祈祷のこと。 第六、マジナイ、神水および
守り札のこと。 第七、卜筮、御鬮のこと。 第八、人相、家相および墨色のこと。 第....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
は雲のように来て、将来はさらによし)等の文字を記したる紙を貼付す。また、わが国の
守り札のごときものを貼付せるあり。「文帝宝誕喜助※金何輛」と片紙に印刷したるもの....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
そうした古い記録のほかにも、まだ確かな証拠があった。 一緒に出てきた紅錦の
守り札袋――それには、紺紙金泥の観音の像に添えて、世阿弥とお才とが仲の一女、お綱....
「日本の伝説」より 著者:柳田国男
い伝説もあります。紀州|岩出の疱瘡神社というのは、以前は大西という旧家の支配で、
守り札などもそこから出しておりました。その大西家で板にした縁起には、こういう話が....
「年中行事覚書」より 著者:柳田国男
っていて、現に今でも国々の天王社または祇園さんのお社から、授けられる疫病|除けの
守り札には、蘇民将来子孫也という文字を、書いたものが多いのである。この人名などに....