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「守勢〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

守勢の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
のうちに力強く作用していたことを認めます。即ちシュリーフェン時代にはフランス軍は守勢をとると判断されたのに、その後、フランス軍はドイツの重要産業地帯であるザール....
花吹雪」より 著者:太宰治
あった人にちがいない。この格闘に於いては、鴎外の旗色はあまり芳しくなく、もっぱら守勢であったように見えるが、しかし、庭に落ちて左手に傷を負うてからは「僕には、此....
映画雑感(Ⅲ)」より 著者:寺田寅彦
いた。しかし第三回あたりからは、自分の予想に反して、ベーアはだいたいにおいて常に守勢を維持してばかりいるように見えた。カルネラはこれに対して不断に攻勢を取って、....
八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
と竹刀を握り、小野派における万全の構え、両捨一用卍に付けた。 「ははあ感心、守勢に出たな」 清左衛門は頷きながら東軍流|無反の構え、鉄扇を立てずに真っ直ぐ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
も済みました、それではこれでお暇を致しましょう」 「ま、待って、もう暫く」 攻守勢いを異にしてしまい、兵馬はお絹の袖を捉《とら》えてはなさないのでありました。....
日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
うと)に対して、即ちそうした実際上の又観念上の破壊的な又は突進的な動きに対して、守勢と保守との役割を負わされている処のものに他ならない。 常識が一般に問題では....
現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
とを最もよく知っているのだ。 だがそれにも拘らずマルクス主義思想は今日、一つの守勢力として有力なのであって、かつてのように攻勢力として有力なのではないという点....
次郎物語」より 著者:下村湖人
んだい。」 由夫はよろめきながら拳を握って振り上げた。しかし、その姿勢はむしろ守勢的で、眼だけが鼬のように光っていた。 「竜ちゃん、帰ろう。」 次郎は、平気....
決戦川中島 上杉謙信の巻」より 著者:坂口安吾
きことを予知している信玄は、総くずれの敗戦ながらも、たくみに兵をまとめ、ひたすら守勢にまわって援軍を待つ策をとった。 くずれたつ敵兵はさすがに逃げ失せる者もな....
地方文化運動報告」より 著者:中井正一
。去年の今頃の暗澹たる思いは、しかし、攻勢における手不足の暗さであるが、今は何か守勢的なるものすら感ぜしめる。手塩にかけた好青年が一人、一人去りゆくのをじっと見....
血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
左門からの助太刀は絶対に必要のことであった。 頼母は勇気とみに加わり、今までは守勢の身であったのが、攻勢に出、疾風のように五郎蔵の乾児どもの中へ斬り込んだ。 ....
剣侠」より 著者:国枝史郎
、 「疑心! こいつが不可ないのだ! こいつから起こるのだ、弱気がよ! ……と、守勢、こいつになる!」再び中段に刀を構えた。「こいつが守勢守勢になると、かえっ....
アーニイ・パイルの前に立ちて」より 著者:小林一三
ば議論より実行だ。彼等にはPCLの旗印を立てて、松竹に肉迫した往年の勇気はない。守勢に立つ怯弱な方針に終始して、因循姑息でその日暮しの間に新進の敵手が現われて、....
」より 著者:神西清
た。明らかに彼女は私の帰りをきいて、昨日のような泣顔を見せまい、たのみもしまい、守勢にたちもしまい、そのかわり私を嘲笑い、悔蔑のこもった返事をし、きっぱりした態....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
全占領地を回復したのである。 外交状態も大王に利なく一七四四年遂に大王は戦略的守勢に立つの他なきに至った。そこで大王は兵力をシュワイドニッツ南方地区に集結、敵....