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守歌
「守歌〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
守歌の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「人造人間殺害事件」より 著者:海野十三
に、あの朗々《ろうろう》たる美音《びおん》で、柄《がら》にもなくシューベルトの子
守歌を一とくさり歌ってきかせたときなどは、満場《まんじょう》大喝采《だいかっさい....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
聞えてきた。僕は翼の折れたモダン娘をソッと抱きよせて、口のうちにシューベルトの子
守歌うたった。 やがて車は、賑やかな電灯に輝く雷門の附近まで来たので、僕は惜し....
「わが町」より 著者:織田作之助
「船に積んだアら どこまで行きゃアる 木津や難波の橋の下ア…………」 他吉は子
守歌をうたい、そして狭い路地をすれすれにひいてはいると、水道場に鈍い裸電燈がとも....
「家」より 著者:島崎藤村
上って来ることも有った。 「好い児だ――好い児だ――ねんねしな――」 眠たい子
守歌をお房に歌ってやりながら三吉は自分の声に耳を澄ました。お雪はよく働いた。 ....
「白峰山脈縦断記」より 著者:小島烏水
れのような音を立てる。峡谷の水分を含んだ冷たい吐息が、頬や腮にかかる。川の水が子
守歌のように、高くなり、低くなって、私たちの足音を消して、後から追い冠せて来ると....
「日本脱出記」より 著者:大杉栄
.〕 というような甘いことを、実際甘すぎてちょっと日本語では書きにくいのだ、子
守歌でも歌って聞かせるような調子でお喋舌りしながら寝かしつけていたのだ。 そし....
「山と雪の日記」より 著者:板倉勝宣
のところへきて寝ころぶと、前の木の枝の中にある。ここで昼寝をすると、谷川の音が子
守歌のように働いて、緑の精がまぶたを撫ててくれる。左手の窓から見ていると、啄木鳥....
「極楽」より 著者:菊池寛
、最愛の孫女の泣き声も、少しの実感も引き起さないで、霊を永い眠にさそう韻律的な子
守歌か何かのようにしか聞えなくなってしまって居た。枕許の雑音が、だん/\遠のくと....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
向く。顔に涙の条が光っている。 母親は私の尻をやさしくたたきつつ、田舎じみた子
守歌をうたった。 そのリフレーンが、へんに耳に残っている。 寝ないのかええ、こ....
「火の扉」より 著者:岸田国士
つているような日には、この廃きよにうつる物の影をなつかしむように、小声で西洋の子
守歌をうたつてみることもある。 しかし、焼跡の連想は、彼女にとつても、おゝかた....
「神経」より 著者:織田作之助
をまぎらしていたところに、その娘の悲しい郷愁が感じられるような気がし、ふと私は子
守歌を聴く想いだった。 死んでから四日も人に知られずに横たわっていたのも、その....
「レモンの花の咲く丘へ」より 著者:国枝史郎
昔のように可愛がって抱いてやるんですよ。さあおいで、……お前さんをよく眠らせた子
守歌を歌ってあげましょうね。 少年 (姉の傍へそっと行き、その手に抱かるる)お姉....
「チェーホフの短篇に就いて」より 著者:神西清
う言う場合には、あの『可愛い女』や『唄うたい』や『睡い』や、まずそうした作品を子
守歌のように思い浮べるのであろう。そしてそれもよいのだ。しかしまた、そうした気分....
「えぞおばけ列伝」より 著者:作者不詳
をばたばたさせて泣いた. 泣くんじゃないよ 泣くんじゃないよ ばけもの婆は,子
守歌を歌ったけれども,幼児は,手足をばたばたさせて泣き,頭を左右に振って泣いた.....
「わが町」より 著者:織田作之助
。 「船に積んだら、どこまで行きゃァる。木津や難波の橋の下ア……。」 他吉は子
守歌をうたい、そして、狭い路地をすれすれにひいてはいると、水道場に鈍い裸電灯がと....