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守衛
「守衛〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
守衛の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「春」より 著者:芥川竜之介
れどもまた何《なん》の矛盾《むじゅん》もなしに多少の享楽をも感じていた。もっとも
守衛《しゅえい》や観覧人に時々|一瞥《いちべつ》を与えられるのは勿論彼女にも不快....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
丁度|本多子爵《ほんだししゃく》がここまで語り続けた時、我々はいつか側へ来た
守衛《しゅえい》の口から、閉館の時刻がすでに迫っていると云う事を伝えられた。子爵....
「保吉の手帳から」より 著者:芥川竜之介
と闘《たたか》う帆船よりも、もっと壮烈を極めたものだった。
勇ましい
守衛
秋の末か冬の初か、その辺《へん》の記憶ははっきりしない。とにかく学校へ....
「土曜夫人」より 著者:織田作之助
、こっちへ逃げろ!」 近くの大阪拘置所を破って脱走して来た一団であった。銃声は
守衛が威嚇的に射ったものだろう。誰かが川へ飛び込んだ。 北山ははっとわれにかえ....
「ある宇宙塵の秘密」より 著者:海野十三
る。 「やあ、いまお帰りでありますか」 不意に声をかけたのは、裏門を守る宿直の
守衛だった。私は黙礼をして、門をくぐった。 「そうだ、先生が地球を飛びだされたの....
「生きている腸」より 著者:海野十三
固まりを錘りとして、ちょっとおさえてあるばかりなのであったから。 「やあ、――」
守衛は、吹矢に挨拶されてペコンとお辞儀をした。どういうわけかしらんが、この病院の....
「透明猫」より 著者:海野十三
は夕方にかぎっていた。 その日も青二は、べんとうを放送局の裏口の受付にとどけ、
守衛の父親から鉛筆を一本おだちんにもらい、それをポケットにいれて、崖下《がけした....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
は、まるで狗ころを引張っているような塩梅式に、怪児絹坊が纏わりついていた。彼女は
守衛の前をとおるとき僕のズボンを千切れんばかりにシッカリ抑えていたが、昼間よりは....
「国際殺人団の崩壊」より 著者:海野十三
にみえた。そこで紳士は、急に進路を左に曲げて、ある大きな石の門をくぐって入った。
守衛が敬礼をすると、紳士は、別にその方を振りむいてもみないのに、鮮かに礼を返した....
「爆薬の花籠」より 著者:海野十三
ろを早く出て、曲馬団へかけつけたんだけれど、工場の前でうろうろしていると、工場の
守衛さんが、あたしのことをおぼえていて、こっちに、お前のところのものがたくさん落....
「太平洋魔城」より 著者:海野十三
立ちすくんだが、太刀川は三浦に命じて扉をひらかせた。するとそこに立っていたのは、
守衛のソ連兵ではなく、意外にも意外、とっくの昔に死んだものとばかり思っていた石福....
「潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
聴き入っていた――その内容というのは、はたして何であったろうか。 ――そうして
守衛長が私を案内して、いくつか数限りない望楼の階段を上って行きました。 それも....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
ミルクキャラメルをご馳走したりする人間が出来た。 そして、仕舞いには、娘子軍の
守衛を敵が引受けているという形になった。つまり吏員罷工団は、女にはとても勝てない....
「俗臭」より 著者:織田作之助
大に入院した。が、知り合いの医員は一人も居らず、たった一人、頭の禿に見覚えのある
守衛がいた。彼は五円紙幣を無雑作に恵まれて驚き、「あんたはん。えらい出世おしやし....
「赤兵の歌」より 著者:江森盛弥
恥じろ! ああ! 一人ぽっちだった俺、 失業と餓死の脅怖におびえた眼で、 入口の
守衛の顔をオズオズ見ながら 牢屋のような鉄の格子の窓の中で、 働いて居た俺、ボロ....