安南[語句情報] » 安南

「安南〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

安南の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
金将軍」より 著者:芥川竜之介
ある夏の日、笠をかぶった僧が二人《ふたり》、朝鮮《ちょうせん》平安南道《へいあんなんどう》竜岡郡《りゅうこうぐん》桐隅里《とうぐうり》の田舎道《....
道楽と職業」より 著者:夏目漱石
短かく申そうと思う。 私の申すのは少しもむずかしいことではありません。満洲とか安南とかいう対外問題とは違って極《ごく》やさしい「道楽と職業」という至極《しごく....
河明り」より 著者:岡本かの子
が、この際二人に最も必要である。場合によってはと考えて、初から娘の旅券には暹羅、安南、ボルネオ、スマトラ、爪哇への旅行許可証をも得させてあったのが、幸だった。 ....
運命」より 著者:幸田露伴
あり、程済に還る。朝廷|密に帝を雲南貴州の間に索む。 八年春三月、工部尚書厳震安南に使するの途にして、忽ち建文帝に雲南に遇う。旧臣|猶錦衣にして、旧帝|既に布....
日本脱出記」より 著者:大杉栄
なものだね。」 といい加減にあしらってやると、 「そうか、何を盗んだんだ。君は安南人か。」 とまた聞く。そうなって来るとうるさいから、僕も、 「いや、僕は日....
雪たたき」より 著者:幸田露伴
が、世界がそれらで尽きたではござらぬ。高麗、唐土、暹羅国、カンボジャ、スマトラ、安南、天竺、世界ははて無く広がって居りまする。ここの世界が癪に触るとて、癪に触ら....
日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
ジアが支配する世界が来るのだ、というのである。その証拠にはエジプト・支那・印度・安南などの反ヨーロッパ的叛乱を見るがいい、と博士はいうのである。 処でこれ等ア....
怪奇人造島」より 著者:寺島柾史
人の前に立塞った。 「|停れ――」太い低音で叫んだのは、髪の縮れた、仁王のような安南人だ。右手を突出し、ピストルの銃口を二人の胸に向けた。 「やい小僧。てめえた....
勉強記」より 著者:坂口安吾
るのであった。 孤独の先生は思うに弟子が欲しかったのだ。けれどもペルシャ語だの安南語などいうものは、先生の方が月謝を払っても習ってくれる者がない。だから遂に見....
赤格子九郎右衛門」より 著者:国枝史郎
海に向かって発展した。即ち博多の大富豪島井宗室の大参謀となり、朝鮮、呂宋、暹羅、安南に、御朱印船の長として、貿易事業を進めたのである。 彼は復居合の名人であっ....
光は影を」より 著者:岸田国士
黒くうるんだ瞳のなかに読んだきりであつた。 ポーレット・ユアンは、フランス人と安南人との混血児で、いわゆるメチスの娘なのだが、彼が俘虜生活をはじめてから、ふと....
秀吉・家康二英雄の対南洋外交」より 著者:国枝史郎
。 × × × 日本と南洋諸国、即ち呂宋、媽港、安南、東京、占城、柬埔塞、暹羅、太泥等と貿易をしたのは相当旧くからであるが、それ....
東洋文化史における仏教の地位」より 著者:高楠順次郎
文明の勢力というものは非常な勢をもってシナ、蒙古は無論のこと、満洲、朝鮮、日本、安南、南洋一切を征服したのであります。ちょうどそのありさまはこう雪山が長く拡がっ....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
不読既通泰西文字又通朱陸之学洵東方之博雅也将別矣率成一律以贈其帰時五月十八日舟過安南海書此。 (光緒己丑三月、英倫の務めを終えて東へ帰る、法国の馬賽口より船に乗....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
われる。夕暮れの空に雲のわだかまるところ、ひとなすりするほどの影は台湾である。)安南海上吟(安南海上の吟) 船窓日将雪時。 (船窓にさす日差しは真ひるになろうと....