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「安房峠〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

安房峠の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
単独行」より 著者:加藤文太郎
なく、水の流るるところは土崩れを生じ道なくなかなか困難なり、それより中ノ湯を上り安房峠へいたる。なかなか深山らしき大森林なり(ブナ帯)笹原を下り、平湯に出ず(十....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
焼岳の噴煙がおどろ髪のように立ちのぼる。途中一つ信州松本への廻り道があっただけ、安房峠《あぼうとうげ》を越えてしまえば、平湯《ひらゆ》までは二里に足らぬ道。 ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
この時一時に嘴《くちばし》を揃えて、 「北原君……拙者も連れて行ってくれないか、安房峠《あぼうとうげ》の雪はいいだろう、それに飛騨の平湯がまたこことは違った歓楽....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ろうものが、そんなはずはないにきまっている。雪の大野ヶ原だの、飛騨、信濃の白骨、安房峠だのを、噴烟《ふんえん》の中から越えて来たほどの弁信さんが、こんな平原の小....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
神楽師《かぐらし》の一行が、ふと道を間違えて、こちらへ入り込んだからやむを得ず、安房峠《あぼうとうげ》を越えて、飛騨《ひだ》へ抜けようとのことです。 お雪は、....
木曽御嶽の両面」より 著者:吉江喬松
からは乗鞍岳つづきの連山が、ごたごた聳えたっていて、今日越すのは、この連山の間の安房峠というので、これを越して白骨温泉へ出ると、都合二回、――一度は表から裏へ、....
随筆 新平家」より 著者:吉川英治
あたりの往古木曾道中をやって、松本へ戻ったのである。 松本からは、島々を経て、安房峠を越え、飛騨高山を通って、例の大家族部落と、合掌づくりの屋根で名だかい白川....