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「安政〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

安政の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
伝吉の敵打ち」より 著者:芥川竜之介
去り、平四郎の往くえは不相変《あいかわらず》誰の耳にもはいらなかった。 すると安政《あんせい》六年の秋、伝吉はふと平四郎の倉井《くらい》村にいることを発見した....
河明り」より 著者:岡本かの子
の地点に、一石橋がある。橋の南詰の西側に錆び朽ちた、「迷子のしるべの石」がある。安政時代、地震や饑饉で迷子が夥しく殖えたため、その頃あの界隈の町名主等が建てたも....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
み出した例も少なくないであろう。 次に記すのは、ほんとうの怪談らしい話である。安政三年の初夏である。江戸|番町の御厩谷に屋敷を持っている二百石の旗本|根津民次....
青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
が出るのが精々でございます。ところが、以前はなかなかそういう訳にはまいりません。安政時代の大コレラというのはどんなでしたか、人の話に聴くばかりでよく存じませんが....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
の中に横|木瓜、田舎の暗夜には通りものの提灯を借りたので、蠣殻道を照らしながら、安政の地震に出来た、古い処を、鼻唄で、地が崩れそうなひょろひょろ歩行き。好い心持....
諸国の玩具」より 著者:淡島寒月
の変遷の一例でしょう。面といえば昔は色々の形があった。僕の子供の時代であるから、安政度であるが、その時分の玩具には面が多くあって、おかめ、ひょっとこ、狐は勿論、....
池袋の怪」より 著者:岡本綺堂
安政の大地震の翌る年の事で、麻布の某藩邸に一種の不思議が起った。即ち麻布六本木に....
河童小僧」より 著者:岡本綺堂
頃は安政の末、内藤家(延岡藩)の江戸|邸に福島金吾という武士があった、この男、剣術柔....
異妖編」より 著者:岡本綺堂
、龍をみたために身をほろぼしたという人がある。それは江戸に大地震のあった翌年で、安政三年八月二十五日、江戸には凄まじい暴風雨が襲来して、震災後ようやく本普請の出....
経帷子の秘密」より 著者:岡本綺堂
方角にむかって来た。 その当時、横浜見物ということが一種の流行であった。去年の安政六年に横浜の港が開かれて、いわゆる異人館が続々建築されることになった。それに....
」より 著者:岡本綺堂
素直に承知してお尋ね者を引受けた。それで当分は無事であったが、その翌年、すなわち安政元年の五月一日、この日は朝から小雨が降っている。その夕がたに文字友は内堀端の....
月の夜がたり」より 著者:岡本綺堂
のだから、幾代か前の主人の代に、こういう事件があったものと思われる。鳥居の柱に、安政三年再建と彫ってあるのをみると、安政二年の地震に倒れたのを翌年再建したのでは....
父の怪談」より 著者:岡本綺堂
に当夜の責任を逃がれることとした。 父は天保五年の生まれで、その二十一歳の夏、安政元年のことである。麻布竜土町にある某大名――九州の大名で、今は子爵になってい....
三枚続」より 著者:泉鏡花
瓶の蓋を取って置くはおかしいね。」 「理詰じゃあねえんでさ、まずいわばお禁厭さ。安政の時に家中やられたのが、たった一人、面くらって水瓶の中へ飛込んだ奴が、不思議....
温泉雑記」より 著者:岡本綺堂
少くないであろう。 五 次に記すのは、ほんとうの怪談らしい話である。安政三年の初夏である。江戸番町の御廏谷に屋敷を持っている二百石の旗本根津民次郎は....