安置[語句情報] » 安置

「安置〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

安置の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
文章」より 著者:芥川竜之介
《おお》われた棺《かん》はちょうど須弥壇《しゅみだん》を正面にして本堂の入り口に安置してある。そのまた棺の前の机には造花の蓮《はす》の花の仄《ほの》めいたり、蝋....
ある宇宙塵の秘密」より 著者:海野十三
。 当時ドイツからシュミット会社のロケット機「赤鬼号」が東京に着いて、研究所に安置されてあった。これは次の年の八月に、火星の近日点が来るので、そのときにシュミ....
クララの出家」より 著者:有島武郎
て、フランシスを見やっていた。フランシスは「眼をあげて見よ」というと同時に祭壇に安置された十字架聖像を恭しく指した。十字架上の基督は痛ましくも痩せこけた裸形のま....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
こう側には神々のために当てられた領域がある。壁の上にはこれを覆う穹窿すなわち天が安置されている、これはマルドゥクが堅硬な金属で造ったもので、昼間は太陽の光に輝い....
七宝の柱」より 著者:泉鏡花
上の柱である。須弥壇は四座あって、壇上には弥陀、観音、勢至の三尊、二天、六地蔵が安置され、壇の中は、真中に清衡、左に基衡、右に秀衡の棺が納まり、ここに、各|一口....
古狢」より 著者:泉鏡花
と言伝えて、その負さりたもうた腹部の中窪みな、御丈、丈余の地蔵尊を、古邸の門内に安置して、花筒に花、手水鉢に柄杓を備えたのを、お町が手つぎに案内すると、外套氏が....
妖僧記」より 著者:泉鏡花
を以て国中に鳴る。蓋し野田山の奥、深林幽暗の地たるに因れり。 ここに摩利支天を安置し、これに冊く山伏の住える寺院を中心とせる、一落の山廓あり。戸数は三十有余に....
露肆」より 著者:泉鏡花
と乗って、胡坐を小さく、風除けに、葛籠を押立てて、天窓から、その尻まですっぽりと安置に及んで、秘仏はどうだ、と達磨を極めて、寂寞として定に入る。 「や、こいつア....
星女郎」より 著者:泉鏡花
小脇に掻込んだ、面には丹を塗り、眼は黄金、髯白銀の、六尺有余の大彫像、熊坂長範を安置して、観音扉を八文字に、格子も嵌めぬ祠がある。ために字を熊坂とて、俗に長範の....
沼畔小話集」より 著者:犬田卯
自然人 お寺の門のところにどっかと胡座をかいた、微動だもせぬ、木像の安置せられたような彼――いかなる名匠の鑿をもってしても、かかる座像を彫ることは不....
夫人利生記」より 著者:泉鏡花
那寺なる、この辺の寺に墓詣した。 俗に赤門寺と云う。……門も朱塗だし、金剛神を安置した右左の像が丹であるから、いずれにも通じて呼ぶのであろう。住職も智識の聞え....
迷信解」より 著者:井上円了
きわけは、わが国には比較的に山が多い。そのうえに、いずれの山もいにしえより神仏を安置して、霊験不思議のあるように信ぜられておる。また、いかなる高山へも毎年|参詣....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
示あるがごとし。 英国にて宗教信者の家を見るに、内仏、神棚のごときものはさらに安置せず。ゆえに、朝夕礼拝を行うことなし。ただ国教宗の家にては、食前に誦すべき文....
西航日録」より 著者:井上円了
が国徳川時代の関門を通過するがごとき感あり。停車場内に入れば、正面にヤソの画像を安置し、その前に灯明を掲げ、ロシアの特色を示せり。また、駅夫が白色の前垂れを着し....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
し。街路に往々、福徳祠と名づくる小石室あり(台湾もまたしかり)、その中福神の像を安置す。その貌ややわが大黒、恵比須に似て、服装を異にす。その前に香花を捧ぐ。また....