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「安静〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

安静の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
幸運の黒子」より 著者:海野十三
友人は半平の懐疑を嘲《あざけ》るように言った。 「それでも、五分間ほどこのまま安静にしていてください」 院長は注射器とアンプルの殻とを、看護婦に手渡しながら....
去年」より 著者:伊藤左千夫
をやりたいというのは、どういう意味かよくわからないが、僕はただしばらくでも精神の安静が得たく、帰農の念がときどき起こるのである。しかし帰農したらば安静を得られよ....
三人の双生児」より 著者:海野十三
ッ動いちゃいけない。――」 「アラどうして!」 「もう一時間ばかり、そのまま絶対安静にしているんだよ。いろいろな注射などをしたものだから、その反応が恐い。生命が....
蠅男」より 著者:海野十三
―」 「たいして御心配も要らないと、先生が仰有っていましたわ。でも暫く我慢して、安静にしていらっしゃるようにとのことですわ」 「暫くというと――」 「一週間ほど....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
トナリタリ。ナオルヤナオラヌヤ今後ノ観測ニ俟ツ外ナキラシイ。「頭ヲ使ウナ、精神ノ安静ハ薬以上ニ効果アリ」ト言ワル、頭脳稼業ノ吾等ニハ痛イコトナリ。 一月十四日....
地球盗難」より 著者:海野十三
河村の看護を一任したのだった。 「……ナーニ大丈夫ですよ。傷の手当てさえして暫く安静にさせとけば、元気になるのにはそう掛りませんよ」 そういって岩蔵は、河村を....
海底都市」より 著者:海野十三
れて何かしたと思うと、僕の身体は俄《にわか》に楽になり、軽くなった。それは病人の安静器《あんせいき》がベッドの下に入っているんだと、博士の説明であった。 その....
爆薬の花籠」より 著者:海野十三
ンを開き、診察にとりかかった。 「うん、ちょっと重傷だが、今手当をして、しばらく安静にさせとけばいいでしょう。お湯がわいているでしょうね。早くもってきてください....
宇宙尖兵」より 著者:海野十三
そうか。気の毒だなあ。そして夫人は」 「ベルガー夫人の出血はようやく停った。絶対安静を命ぜられているが、しきりに赤ちゃんの容態のことを気にして、大きな声で泣いた....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
下にそれほどよきものはないのであろう。過度の労役の為めに消耗せる体力が、心地よき安静によりて完全に本復せる時、はげしき屈托の為めに欝屈せる脳力が、適宜の娯楽によ....
阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
いるはずはない。阿Qは已に革命党に投じているのじゃないか」 未荘の人心は日々に安静になり、噂に拠れば革命党は城内に入ったが、何も格別変ったことがない。知県様は....
鴨の喜劇」より 著者:井上紅梅
と仲密君の屋敷の中に住んでいたが、この時一家の人は皆|睡っていたので、天下は至極安静であった。彼は独り自分の臥榻の上に凭れて、黄金色の長髪の間にはなはだ高い眉が....
青い風呂敷包」より 著者:大倉燁子
急性盲腸炎で今朝手術したばかりだから面会謝絶だという、彼は病院にいて、しかも絶対安静を必要とする病気であるとすれば、この事件に関係あるものとは考えられない、と杉....
鳩つかひ」より 著者:大倉燁子
、これから大学の研究室に行かなけりゃならない」 「無理をしちゃいかん。医者は絶対安静を申渡して帰ったんだ」 「ですが、今日行く約束なんだから」 「事情を話して代....
蛇性の執念」より 著者:大倉燁子
でもございませんが、一向はかばかしくはお癒になりません。お医者様からは厳重に絶対安静を申渡されました。夜は申上げたような次第ですが、日中はおとなしくお床の上に休....