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完備
「完備〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
完備の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
た。その一等には、地中海にある一孤島に広大豪華なる文化施設を施し、交通通信設備を
完備し、向う百年に亙っての孤島経営生活費を提供し、その孤島は永世中立として他より....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
ス、ブルノ、ハーシェル、ラプラス等と同様に、まだ研究の届かぬ空間も、根本的には、
完備した器械の助けによって既にある度まで研究の届いた空間と同様であると仮定する外....
「新日本の進路」より 著者:石原莞爾
するものである。 即ちそこでは、衣食住や育兒等の所謂家事勞働のすべては、部落の
完備せる共同施設において、誠心と優秀なる技術によつて行われる。勿論家庭單位で婦人....
「壊れたバリコン」より 著者:海野十三
其筋ニ急報シ、至急調査開始ヲ依頼サレタシ。前後ノ事情ヨリ推察スルニ怪施設ハ大部分
完備ニ向イタルモノノ如シ。 予ノ生命ハ只今ノトコロ安全ナリ。但シ此ノ通信発覚ノ暁....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
ほとんどないように思われる。ある相当立派な西洋建築の研究家がわが国の大社寺の実に
完備していることを認め、これを称揚したのは全くほんの最近のことである。わが国で一....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
この永劫霽れようとも思われない毒の羽虫の雲を除くには、恐らくガスマスクをつけ防虫
完備の工兵が、優に一師団をもってしても数年はかかろうかと思われます。 これが飛....
「二、〇〇〇年戦争」より 著者:海野十三
も拡大したような部屋であった。電源もあれば、通信機も揃っているし、敵弾の防禦壁も
完備していたし、地上及び地下における火器の照準や発射を司る操縦装置も、ここに集ま....
「地球要塞」より 著者:海野十三
来ない。 私はオルガ姫を連れて、機械室へはいった。 この部屋には、通信装置が
完備していた。私はその前の椅子に、腰をかけた。 私は、まことに遺憾《いかん》で....
「『新訳源氏物語』初版の序」より 著者:上田敏
る興味あり、かつ稗益する所多い作品である。音楽の喩を設けていわば、あたかも現代の
完備した大風琴を以って、古代聖楽を奏するにも比すべく、また言葉を易えていわば、昔....
「あるニュウ・フェイスへの手紙」より 著者:岸田国士
ると察せられます。 しかしながら、一方、前に述べたように、いくら「教育機関」が
完備していても、教育の目的が完全に達せられるとはいえず、ことに、芸術の分野での「....
「女優の親」より 著者:岸田国士
修業というものをさせなくてもいいということだ。そのための学校とか、勉強する機関が
完備されていればともかくだが、職業化された劇団なりグループなりに入ると、結局安易....
「年賀郵便」より 著者:岡本綺堂
附までと、神田|美土代町から数寄屋橋までの二線に過ぎず、市内の全線が今日のように
完備したのは大正の初年である。 それであるから、人力車に乗れば格別、さもなけれ....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
は文明的の教育を受けて居らないというだけであって、その他の事は人間としてほとんど
完備して居るほどの人である。ことに下民の情によく通じ、そうして民意を容れ民心を収....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
除人には少額の金を付与す。 国教宗にて僧侶とならんと欲するものは、三項の性質を
完備せざるをえず。学力、品行、信心これなり。この三点は、教正の方にてその従来経歴....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
に面会し、耕地見分の紹介状を授かる。これより移民収容場を一覧す。その設備すこぶる
完備せり。市外および公園をも車上より一瞥す。当市第一の壮観はやはり劇場なり。わが....