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「完美〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

完美の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
婦系図」より 著者:泉鏡花
親もあり…… とこれから道学者の面目を発揮して、河野のためにその理想の、道義上完美にして非難すべき点の無いのを説くこと数千言。約半日にして一先ず日暮前に立帰っ....
金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
々しい頭の肉瘤を採り、琉金のような体容の円美と房々とした尾を採って、頭尾二つとも完美な新種を得ようとする、ほとんど奇蹟にも等しい努力を始めて陶冶に陶冶を重ね、八....
近時政論考」より 著者:陸羯南
ぎず。以上は西人のわが東洋政事を評する大略なり、東洋人はもとより上制下服の風習を完美とする者にあらず、しかれども虐政の起こるは実にこの風習の弊害にしてその常態に....
詩の原理」より 著者:萩原朔太郎
――それが実に高蹈派の「詩」なのである――を紛失させて、ひとえにその韻律の詩工的完美に走り、詩を造型美術のように建築しようと考えた、換言すれば、彼等は詩を「心情....
獄中生活」より 著者:堺利彦
れている。 さて、この監獄が日本第一たるはいうまでもなく、世界中でも何番目という完美を極めたものだそうな。さすが日本はエライもので、監獄までが欧米に劣らぬほど繁....
男女交際より家庭生活へ」より 著者:宮本百合子
見、実力を具備した婦人が少くないのです。 若し、米国の幾千万の女性が右のように完美なものであったら、勿論、男子が払う尊敬は正当であり、当然なものでしょう。然し....
透き徹る秋」より 著者:宮本百合子
。自分の内に在るだけの輝きほか、自分を照すものはない。而も、発育したい希い、より完美な芸術を創始したい熱情に鞭打たれた場合、少くとも自分は、惨めに焦慮する心持を....
自警録」より 著者:新渡戸稲造
まして近ごろ多くの人が従事する仕事には心尽しの温味《あたたかみ》があって、始めて完美《かんび》するものである。してこの好意だの温味だのという部分は、いわば人間の....
子規居士と余」より 著者:高浜虚子
得意ならず。一号を見た時はじめはうれしく後には多少不平なりき。しかし出来るだけは完美にしたいとは思う也。御勉強可被下候。壱円位の損耗ならば小生より差出してもよろ....
『小さな草と太陽』序」より 著者:小川未明
全く、純真創造の世界であります。本能も、理性も、この世界にあっては、最も自由に、完美に発達をなし遂げることが出来るのであります。何者の権力を以てしても、この自由....