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完遂
「完遂〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
完遂の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「惜別」より 著者:太宰治
し、この異国の秀才に対して大いに尊敬をあらたにし、何とかしてこの人の高邁の目的を
完遂させてやりたいと、そのくせ何の助力も出来ないくせに、義気さかんに起るを覚えた....
「恐竜島」より 著者:海野十三
音は次第に大きくなる。 「島の誰かが合図をするだろう、僕らは今の責務《せきむ》を
完遂《かんすい》しようじゃないか」 ケンは波よりもしずかに云う。 朝日を受け....
「現代の主題」より 著者:宮本百合子
歴史的自覚の線を感じ、それをおしすすめ、新民主主義という自身の興味つきない課題を
完遂して、世界の中に一人前になろうと欲してこそ、自然なのである。 燦く石にさえ....
「もくねじ」より 著者:海野十三
体をふるわせ、歎き悲しんだ。折角りっぱな国際放送機の部分品となって、大東亜戦争|
完遂に蔭ながら一役を勤めることが出来ると思ったのに。 若しぼくに、羽根があった....
「解説(『風知草』)」より 著者:宮本百合子
にそれにどんどんまきこまれて行った。丁度ソヴェト同盟では前年に第一次五ヵ年計画を
完遂した結果、これまでのプロレタリア芸術理論を発展させるような社会条件がそなわっ....
「華々しき瞬間」より 著者:久坂葉子
私が背広を買うことになったかな」 彼女は、昨夜一晩寐ていなかった。 「いや、未
完遂、昨夜は、友達に会ったのさ、軍隊の時のね」 「それは、御気の毒様」 蓬莱建....
「殺意(ストリップショウ)」より 著者:三好十郎
直な気持で国を愛し 国を愛することが世界を愛するユエンだと それには「聖戦」を「
完遂」することが 自分たちの任務だと信じこまされ、命がけで努めていた若い人たち。....
「長崎の鐘」より 著者:永井隆
性子が飛んできても、もうそこで連鎖作用は中断されてしまう。したがって、連鎖作用を
完遂するためには純粋ウラニウム二三五だけの集まりを得なければならない。これがなか....
「三国志」より 著者:吉川英治
にやった。 玄徳は、鞏志を、武陵の太守に任じ、ここに三郡一|括の軍事もひとまず
完遂したので、荊州に留守をしている関羽のところへもその由を報らせて、歓びをわけて....
「三国志」より 著者:吉川英治
忠なる所以の職分なり。 孔明はこの条で国家のゆくてを明示している。そして、その
完遂をもって自己の臣業となし、蜀の大理想であるともいっている。すなわちそれは漢室....
「三国志」より 著者:吉川英治
約|履行はこれで果しているからである。さらになお、呉の孫権は、この戦果と、義務の
完遂を、書簡のうちに誇張して、成都へ使いを派し、蜀の劉禅にむかって、 「呉が、盟....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
我らの戦争力を向上せしめねばならぬ。 今日フランスに対しては輝かしき決戦戦争を
完遂したドイツも、海を隔てた英国に対しては殲滅戦略の続行が出来なくなり持久戦争に....