宗室[語句情報] » 宗室

「宗室〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

宗室の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
運命」より 著者:幸田露伴
権を附すること多きに基づく。太祖の天下を定むるや、前代の宋元傾覆の所以を考えて、宗室の孤立は、無力不競の弊源たるを思い、諸子を衆く四方に封じて、兵馬の権を有せし....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
らぬ。この多事な日に、内は諸藩の人心を鎮め、外は各国に応じて行かねばならぬ。徳川宗室を見渡したところ、その任に耐えそうなものは、一橋慶喜のほかにない。ことに一代....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
茶道の千家は利休以来裏表があるが、この裏千家も私方へ出入をした。この千家の玄々斎宗室と呼ぶのが藩士の名義になって二百石を受け、側医者の格で居た。その外銀主と称え....
赤格子九郎右衛門」より 著者:国枝史郎
代になってからは、彼は陸上に望を断ち、海に向かって発展した。即ち博多の大富豪島井宗室の大参謀となり、朝鮮、呂宋、暹羅、安南に、御朱印船の長として、貿易事業を進め....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
ほどのドン底に落ちた。団匪事件の時、陸軍通訳として招集され、従軍中しばしば清廷の宗室大官と親近する中に計らずも粛親王の知遇を得たのが青雲の機縁となった。事件落着....
三国志」より 著者:吉川英治
を抑え、なおややしばらく沈思してから、身を正していった。 「なるほど、自分は漢の宗室のゆかりの者で、そうした系図からいえば、主たる位置に坐るべきでしょうが、生来....
三国志」より 著者:吉川英治
飛んでもないことです」と、極力辞退したが、 「いやいや、聞説、あなたの祖は、漢の宗室というではないか。あなたは正しく帝系の血をうけている。天下の擾乱を鎮め、紊れ....
三国志」より 著者:吉川英治
それがしは漢の名将の子、将軍も漢朝の忠臣馬援が後胤ではないか。そのふたりが漢朝の宗室たる劉玄徳を伐ちに向われるか。しかも逆臣の命に頤使されて」 「いったい、足下....