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「官人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

官人の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
け》をつけて胡※《やなぐい》を負うのほかには芸のない、青公家《あおくげ》ばらや生官人《なまかんにん》どもとは違って、少納言入道信西は博学宏才を以って世に認められ....
茶の本」より 著者:岡倉覚三
た茶と、その弟子のたてた茶を飲み分けることができる者もいたということである。ある官人はこの名人のたてた茶の味がわからなかったために、その名を不朽に伝えている。 ....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
込むと、数日の後に腫物は痂せて癒った。 油売 都の宣平坊になにがしという官人が住んでいた。彼が夜帰って来て横町へはいると、油を売る者に出逢った。 その....
連環記」より 著者:幸田露伴
は駅の長で、駅館を主どるものが即ち長である。其の土地の長者が駅館を主どり、駅館は官人や身分あるものを宿泊休憩せしめて旅の便宜を半公的に与える制度から出来たもので....
神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
したとともに、助けたのである。 この少年は、少なからぬ便宜を与えた。――検する官人の前で、 「――三日以来、大沼が、日に三度ずつ、水の色が真赤になる情報があっ....
死者の書」より 著者:折口信夫
の名を保とうとした。そうして、自分・子供ら・孫たちと言う風に、いちはやく、新しい官人の生活に入り立って行った。 ことし、四十を二つ三つ越えたばかりの大伴家持は、....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
、近き国の民をめし課る事紀にも見ゆ、然れば前だちて八九月の比より遠江へもいたれる官人此野を過る時よみしも知がたし」(考)という想像説を既に作っているのである。共....
沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
この老人に敬服するようになって来た。そして私は疑った。 「この老人は何者だろう?官人かそれとも府の役人か? ただ者のようには思われない」しかし老人の顔の上には依....
なよたけ」より 著者:加藤道夫
考えてるんだ。……別に自慢するわけじゃないけど、僕の父上だってれっきとした三位の官人だ。……そりゃ、今僕が止めてしまったら、石ノ上はがっかりするだろうけど、僕あ....
鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
賀古氏と兄とは、大学生時代から五十余年にわたって、公私共に変らぬ親友なので、その官人生活の裏面には、いつも多大の配慮を得て、山県公その他へも推薦せられたものでし....
日本上古の硬外交」より 著者:国枝史郎
ひそかに是を怪しみ疑いけるが、いま面り使人を見てその偽ならざるを知りたり」と唐の官人を嘆美させたのもその一例であり、阿倍仲麿が聡明英雋、到所可ならざるなき才気を....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
京市の名市長として最後の光栄を柩に飾ったが、本来官僚の寵児で、礼儀三千威儀三百の官人|気質の権化であったから、豪放|洒脱な官界の逸人高橋自恃庵が作った放縦自由な....
エタに対する圧迫の沿革」より 著者:喜田貞吉
あるのは面白い。死牛馬を扱ったエタが、銭にかえて狗一疋を捕え、射しめるべくこれを官人に供したという所為が、当時の僧侶の目より見たならば、いかにも無残に見えたには....
賤民概説」より 著者:喜田貞吉
うという思想が、一般国民を支配する事になって来て、「延喜式」では、神祇にあずかる官人は平素でも肉を喰ってはならぬとある。まだその頃までは、祭祀関係者以外のものは....
放免考」より 著者:喜田貞吉
て非違の警戒罪人の追捕を任としたものである。したがって賀茂祭の如き大祭には、その官人が勅使の行列の先頭に立って、非違警戒の任に当ったものであった。しかるにその先....