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「官命〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

官命の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
首が落ちた話」より 著者:芥川竜之介
北京《ペキン》にある日本公使館内の一室では、公使館附武官の木村陸軍少佐と、折から官命で内地から視察に来た農商務省技師の山川理学士とが、一つテエブルを囲みながら、....
或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
忍び泣きをこらえている。――その後《のち》二月《ふたつき》とたたないうちに、突然官命を受けた夫は支那《しな》の漢口《ハンカオ》の領事館へ赴任《ふにん》することに....
行人」より 著者:夏目漱石
で、今日《こんにち》まで控えていたんですから。――しかし是非何とか報告をしろと、官命で出張した属官流に逼《せま》られれば、仕方がない。今|即刻《すぐ》でも僕の見....
道草」より 著者:夏目漱石
。けれども立派な御役人として、ある重要な事項取調のためという名義の下《もと》に、官命で遣《や》って来たその人の財力と健三の給費との間には、殆《ほと》んど比較にな....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
その後に変ったこともなく、崔は郡の役人として評判がよかった。天統の末年に、彼は官命によって、河の堤を築くことになったが、その工事中、幕下のものに昔話をして、彼....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
鬼に追わる 宋の紹興二十四年六月、江州|彭沢の丞を勤める沈持要という人が、官命で臨江へゆく途中、湖口県を去る六十里の化成寺という寺に泊まった。 その夜、....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
して涸沢の精を生ずと、捜神記にも見えている)。 洞庭の神 梁遂という人が官命を帯びて西粤に使いするとき、洞庭を過ぎた。天気晴朗の日で、舟を呼んで渡ると、....
太平洋雷撃戦隊」より 著者:海野十三
下された命令を読みあげる」艦長はぐるりと一同を見まわしました。 「連合艦隊司令長官命令。×領ハワイ運河トヲ結ブ海面附近ニ出動シ、途中ニオイテコレヲ撃滅スベシ。終....
箱根熱海バス紀行」より 著者:寺田寅彦
状を来したというので県庁の命令で附近の新しい噴泉井戸を埋めることになった。自分は官命によってその埋井工事を見学に行ったが、それは実に珍しい見ものであった。二、三....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
の飛龍座というバラック造りの劇場の番附には入れてもらえぬ悲しい小屋だ。浅草奥山が官命によって取払われたのは明治十七年、その代地として当時田ンボの六区が与えられた....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
学は今で云うと農林省の相当のオエラ方の役人で、年は四十七。先月の終りから北海道へ官命で視察にでて、二十日すぎでないと戻らない。ところが留守の家族は、今度のお盆に....
」より 著者:岡本綺堂
は大百姓の家に置き、当番の組々がひそかにめいめいの持場を固めることになっていた。官命とはいいながら、何分にも殺生の仕事であるから、寺院を詰所に宛てるのを遠慮する....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
とその間に追手が着くことになるです。下僕や荷物を持って居る私の旅行と違い、彼らは官命を帯び二人なり三人なり早馬で夜を日に継いで追蒐けましょうからどうしても六日間....
『西遊記』の夢」より 著者:中谷宇吉郎
シチー文字を読み解いて、冒頭の一行が「国王殿下命令書」であることを知った。それは官命を伝える一種の公文書であった。古代印度語がこの世紀に少くも行政用としては遥々....