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官営
「官営〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
官営の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「党生活者」より 著者:小林多喜二
オレ自身のさ!」 ――その後「地方のオル」(党地方委員会の組織部会)に出ると、
官営のN軍器工場ではピストルと剣を擬した憲兵の見張りだけでは足りなく、職場々々の....
「わが町」より 著者:織田作之助
通訳は月給で百八十ペソと百ペソ、労働時間は十時間、食事及び宿舎は官費で病気の者は
官営病院で無料治療、なおマニラ・ダグバン間の鉄道運賃は政府負担という申し分のない....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
の本《もと》となった。しかし毒食らわば皿までじゃ。むしろその事、葬式、問い弔いを
官営として坊主どもを乾《ほ》し上げ、また人ごとに一銭の追福税を課し、小野篁《おの....
「新しい婦人の職場と任務」より 著者:宮本百合子
を新たに機械工業のための製図師として再教育している実例もある。臨時工として種々の
官営、民営工場に雇われ、工業部門に参加するようになって来た女の数はおびただしいも....
「「ラジオ黄金時代」の底潮」より 著者:宮本百合子
的公正、文化的妥当の見地より指導方針の検討が加えられなければならない。」そして、
官営である日本の放送事業は、個人経営のアメリカなどとは違う。「その組織経営の優秀....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
意義であるのだ。 さて、こうした民間常識が一方において助成されている処で初めて
官営の風俗的思想警察も一段と張り合いを生じるわけだ。民間常識でも親切と道徳とは有....
「辞典」より 著者:戸坂潤
争の際北方に同情する彼は故郷に帰る(一八六一年)。そこからセントペテルスブルクの
官営製革場の監督としてロシアに招かれ、軈《やが》て又ドイツに帰来、ジークブルクで....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
いうのである。 青年道場は、山形県の自治講習会に始まり、茨城県の農民道場に於て
官営化されたものの延長に他ならないのであって、新官僚・国粋〔右翼団体の〕教育計画....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
けた。
そしてジョンドレットが先に立って、三人は室《へや》を出て行った。
十
官営馬車賃――一時間二フラン
マリユスはその光景をすっかりながめた。しかし実....
「学問の自由」より 著者:寺田寅彦
場合その研究員を免職させない会社があったら、それは記録に値いするであろうと思う。
官営また私営の純粋な科学研究を目的とする研究所も少数にはある。そういう処は比較的....
「雑文的雑文」より 著者:伊丹万作
動不審の人物であるからたちまちはたとばかりに当惑してしまう。 しかも命令の主は
官営雑誌のごとき威厳を備えた『中央公論』である。断りでもしようものならたちまち懲....
「駅夫日記」より 著者:白柳秀湖
ちの仕事は非常に忙しくなって来た。 鉄道国有案が議会を通過して、遠からず日鉄も
官営になるという噂は、駅長の辞意をいよいよ固くした。 私は仕事の忙しくなったこ....
「江戸芸術論」より 著者:永井荷風
政府の迫害に屈服せざりし平民の意気を示しその凱歌《がいか》を奏するものならずや。
官営芸術の虚妄《きょもう》なるに対抗し、真正自由なる芸術の勝利を立証したるものな....
「武鑑譜」より 著者:服部之総
あろう。警視庁と各警察は警部補まで、この調子で裁判所、大学、高等中学校からはては
官営工場たる富岡《とみおか》製糸所にいたるまで、およそ「官員」たる者のいっさいが....
「一九三七年を送る日本」より 著者:戸坂潤
ている。云って見れば民主的な国民の完全に独立独歩の企業が比較的貧弱であり、それが
官営乃至御用商人的な企業の比でないという日本の経済的条件の下では、統制経済も多く....