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「官宅〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

官宅の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ヰタ・セクスアリス」より 著者:森鴎外
某省の属官をしておられたが、頭が支《つか》えて進級が出来ない。監獄の役人の方は、官宅のようなものが出来ていて、それに住めば、向島の家から家賃があがる。月給も少し....
石狩川」より 著者:本庄陸男
大《ぼうだい》な道路普請が行われた。 牢屋《ろうや》を界《さかい》にして、北は官宅街とし、南に庶民の町屋を営ませた。蝦夷地改め北海道の主都として、面目のために....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
事になり、その暮し向きの変更からも別に居宅を構えらるるの必要が生じて、即ち知事の官宅という姿でかような新邸が出来たのである。この新邸落成の祝宴には参事一同をも招....
旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
だったのは言うまでもなかろう。岩崎は丸の内一帯の大地主だ、丸の内といえば諸大名の官宅のあった土地だ。 その時、祖母も言った。 「浜町の三河様の邸《やしき》あと....
頸飾り」より 著者:辻潤
枚の紙を取り出した。それは夜会の招待状なのである。 「来る一月十八日月曜夕刻より官宅において舞踏大会相催し候ついては貴殿並びに御令閨にも万障御繰り合わせの上御出....
日和下駄」より 著者:永井荷風
麹町の昔をいろいろと追想する事ができる。一年ほど父の住《すま》っておられた某省の官宅もその庭先がやはり急な崖になっていて、物凄いばかりの竹藪《たけやぶ》であった....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
・マウレー支店に至り、芝崎、斎藤、金沢、飯田、森本等の諸氏と会食し、さらに領事館官宅に至り、一席の雑話をなす。会する者約三十人。領事代理田中敬一氏は、山地視察の....
六号室」より 著者:瀬沼夏葉
らして割のよい役に取付き、二十|年以上の間も、暖炉も焚いてあり、灯も明るき無料の官宅に、奴婢をさえ使って住んで、その上、仕事は自分の思うまま、してもしないでも済....
三国志」より 著者:吉川英治
いても、霜をしのぐに足る暖衣と食糧とを恵まれんことを乞うために、きょう朱雋将軍の官宅まで、願書をたずさえて出向いて来たところです、と話した。 「ほ……」 張均....