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「官憲〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

官憲の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
二つの手紙」より 著者:芥川竜之介
この手紙を書きました。私たち夫妻を凌辱《りょうじょく》し、脅迫する世間に対して、官憲は如何なる処置をとる可《べ》きものか、それは勿論閣下の問題で、私の問題ではご....
或る女」より 著者:有島武郎
みさき》をくるりと船がかわすと、やがてポート・タウンセンドに着いた。そこでは米国官憲の検査が型ばかりあるのだ。くずした崕《がけ》の土で埋め立てをして造った、桟橋....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
も二十年を目途とし、主要都市の根本的防空対策を断行すべきことを強く提案致します。官憲の大整理、都市に於ける中等学校以上の全廃(教育制度の根本革新)、工業の地方分....
恐怖の口笛」より 著者:海野十三
年を殺したとき、死にもの狂いで探していたものは何だったか覚えているだろう。それが官憲に知れると、立ち所に君は殺人魔として捕縛されるところだった。僕はそれを西一郎....
鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
たいは》した。また乗組員の半数が死傷した。 この奇竜丸の救援に赴《おもむ》いた官憲は、はからずも、この船の構造や、乗組員の様子に疑惑《ぎわく》を持ち、厳重に取....
江戸か東京か」より 著者:淡島寒月
にして、今から考えると馬鹿々々しいようなのは、郵便ということが初めて出来た時は、官憲の仕事ではあり、官吏の権威の重々しかった時の事ですから、配達夫が一葉の端書を....
火薬船」より 著者:海野十三
でも、モロがいなくてもポーニンからの電話には、すぐ出てくれるようにとの言伝が、官憲の名によってきびしく命令されていたので、その電話は、すぐさま警部モロと声音の....
転機」より 著者:伊藤野枝
少数の強硬な反対者だけはどうしても肯んじなかった。彼等は祖先からの由緒をたてに、官憲の高圧的な手段に対しての反抗、または買収の手段の陋劣に対する私憤、その他種々....
ある男の堕落」より 著者:伊藤野枝
南千住あたりの自由労働者を大勢ひっぱってきて、集合をしたり、演説会をしたりして、官憲の圧迫に反抗しながら勇敢に宣伝を続けておりました。 彼の頭はメキメキ進みま....
狂女」より 著者:秋田滋
とが、僕のあたまに附きまとって離れなかった。何らかの消息を得ようとして、普魯西の官憲に対していろいろ運動もしてみた。そんなことをしたために、僕はあぶなく銃殺され....
」より 著者:犬田卯
た――政×会に属していた彼は、一方県警察部の剣道教師という地位からか、この地方の官憲と気脈を通じているという噂のために一層「貫禄」が加わった。 したがって彼が....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
来て、「何も特別の用務はないので、ただ来てさえくれれば宜いというのだ。露西亜では官憲の交渉が七面倒臭いから、多分そんな方面にでも向ける意だろう。左に右く来いとい....
二葉亭追録」より 著者:内田魯庵
動する駄々ッ子のようなものだから、時々は灸を据えてやらんと取締りにならぬとまで、官憲の非違横暴を認めつつもとかくに官憲の肩を持つ看方をした。 「露西亜は行詰って....
まあまあ居士の弁」より 著者:浅沼稲次郎
止されても不思議を感じない、もっと飛躍した反抗運動はやるが、現実に自分達の学校が官憲から脅かされている姿に対して、学生が何の不思議も感じていない、あるいは感じて....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
その他はなるべく分散配置をとる。そこで「最終戦論」で提案したのは、 第一に官憲の大縮小である。統制国家に於てはもちろん官の強力を必要とする。しかし強力は必....