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「官札〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

官札の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
夜明け前」より 著者:島崎藤村
人足まで御同勢五百人からのしたくで、宿内は上を下への混雑と来てましょう。新政府の官札は不渡りでないまでも半額にしか通用しないし、今までどおりの雇い銭の極めじゃ人....
石狩川」より 著者:本庄陸男
るのを取りねえ」 阿賀妻は云われる通りに白地の手拭いを一本抜きとって一両の太政官札を投げ出した。 「これで――釣をいただきたい」 「なに? 釣? 釣はありゃせ....
明治のランプ」より 著者:宮本百合子
、役人として袴着一人をつれて行っていた暮しの間でも、米沢の家の近所のものには太政官札を行李につめて送ってよこすそうだと噂されつつ、内輪は大困窮。その頃の旧藩士と....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
せて、一分二朱位を払った。その頃われわれの藩から貰う給費は金十両であったが、太政官札が低れていたから、この札にすると十二両となるので、まず芝居だけは十分に見物す....
明治の五十銭銀貨」より 著者:服部之総
かんに贋貨を鋳造した。会津藩と薩藩がその双璧で二朱金が最も多くつくられたが、太政官札《だじょうかんさつ》の不融通にくるしんだ明治政府が東京大阪の金銀座で濫造させ....