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官民
「官民〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
官民の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
なる撃退は保証しがたい。故に本職は、各人が此辺の事情を理解し、指揮者の命に随い、
官民一体となって此の重大事に善処せんことを望むものである。吾が国の家屋は火災に弱....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
から、うまく行けば案外建物をこわしたに止まるやも知れず、いくら神経ののろくさい軍
官民の指導者たちも、今度はちゃんとやっておいてくれたろうと思うが、さあ信用はまだ....
「河明り」より 著者:岡本かの子
はさすがに女二人だけの外地の初旅に神経を配って、あらゆる手蔓を手頼って、この地の
官民への紹介状を貰って来て私に与えた。だが、私はそれ等を使わずに、ただ一人この中....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
公私の際を論ずれば私利はすなわち公益の本なりと言い、もって利己主義を唱道す。上下
官民の際については双方の約束に過ぎず君のために死を致すがごときを排斥し、もって自....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
体にこういうことになりましょう。つまり――一般公平の御処置を仰ぎたい。今のうちに
官民協力して、前途百年の方針を打ち建てて置きたい。享保以前の古に復したいというこ....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
たちはありありと見られた。 越えて二十三日と二十八日に又あらわれた。 城中の
官民はみな駈け集まって礼拝し、総督|李棲鳳はみずから関帝廟に参詣した。 短....
「大震火災記」より 著者:鈴木三重吉
だったのです。 四 しかし、震災の突発について政府以下、すべての
官民がさしあたり一ばんこまったのは、無線電信をはじめ、すべての通信機関がすっかり....
「赤格子九郎右衛門」より 著者:国枝史郎
は彼の資産なども、末次平蔵と伯仲の間にあって、居然たる九州の富豪であった。従って
官民上下からも多大の尊敬を払われていたが、時の大老酒井忠清は取り分け彼を愛してい....
「大捕物仙人壺」より 著者:国枝史郎
助けることが出来るのだ。その結果内乱は終息し、日本の国家は平和となり、上下合一、
官民一致、天皇帰一、八|紘一|宇、新時代が生れるのだ」 21 安房守はじっと耳....
「役人の頭」より 著者:末弘厳太郎
ることができたのは、全く当時の例外的の事情にもとづくのであります。一方においては
官民こぞって西欧文明の追随に腐心した時代であること、他方においては役人が一般に西....
「可能性の文学」より 著者:織田作之助
。 人間の努力というものは奇妙なもので、努力するという限りでは、ここ数年間の軍
官民はそれぞれ莫迦は莫迦なりに努力して来たのだが、その努力が日本を敗戦に導くため....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
人たちだけで、一般人民の智識は、そういうことは一切知らない。その見聞智識の懸隔は
官民の上では大層な差があって、今日ではちょっと想像のほかであるような次第のもので....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
、平山英造氏、大森惟中氏などを頼んで相談相手となってもらいました。 この人々は
官民間で夙に美術界のことに尽力していた人で、当時の物識りであり、先覚者でもあった....
「日本上古の硬外交」より 著者:国枝史郎
ぶべきものが無いというのが夫れであった。それにしても、その長年月の間いかに我国の
官民が、硬外交を心の奥に蔵し、しかも終始表面的には軟く優しく礼儀正しく彼に対した....
「二葉亭追録」より 著者:内田魯庵
や社会の状勢については絶えず相応に研究して露国の暗流に良く通じていたが、露西亜の
官民の断えざる衝突に対して当該政治家の手腕器度を称揚する事はあっても革命党に対し....