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官用
「官用〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
官用の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「石狩川」より 著者:本庄陸男
に取れば、おのずからサッポロに辿《たど》りつく。人馬の往来も目立つようであった。
官用の路《みち》は踏みかためられていた。
しばらくは恵庭《えにわ》の山をま正面....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
ら癒えた。(同上〉 馬絆 吏部尚書の※氏の話に、かつて八蕃に在任の当時、
官用で某所へ出向いた。 途中のある駅に着いた時に、駅の役人が注意した。 「きょ....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
者を走らせて実否を見とどけさせると、果たしてそれは事実であると判った。但し致華は
官用の旅程を急ぐ身の上で、そのまま出発してしまったために、人魚ともいうべき徐氏を....
「文学における今日の日本的なるもの」より 著者:宮本百合子
る前後に、山田美妙斎による言文一致の運動が擡頭した。これは、漢文読下し風な当時の
官用語と、形式化した旧来の雅語との絆を脱して、自由に、平易に、動的に内心を芸術の....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
て仁義《じんぎ》王たりという本文を目《ま》のあたりに見るようじゃ」 例によって
官用だか名所見物だかわからないような調子で歩いて行きました。 駒井能登守のつれ....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
、このような一首の和歌なのであった。
京都所司代の役目といえば、禁闕を守衛し、
官用を弁理し、京都、奈良、伏見の町奉行を管理し、また訴訟を聴断し、兼ねて寺社の事....
「魔都」より 著者:久生十蘭
署に留置されることになったが、朝の九時近くになって、異様に鄭重な仕方で釈放され、
官用の自動車で帝国ホテルへ送り届けられた。
加十はこれは皇帝が運動して自分を釈....
「教育の事」より 著者:福沢諭吉
附合《つきあい》の機に乗ずれば一擲千金《いってきせんきん》もまた愛《お》しまず。
官用にもせよ商用にもせよ、すべて戸外公共の事に忙しくして家内を顧みるに遑《いとま....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
その中の一人が家に止って居ると、その他の者は商売に出掛けるとかあるいは官吏ならば
官用を帯びて出掛けるとか、いろいろの方法で外に出るようになって居るです。この多夫....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
下へは、急激に上方の文化が移動して行った。東海道や船路のほうは、ためにほとんど、
官用の輸送や、建築用材の運搬や大小名の往来でいっぱいで、こういう女郎衆の行列など....