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「官省〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

官省の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
並木」より 著者:島崎藤村
にいかなかった。ここは会社と言っても、営業部、銀行部、それぞれあって、先《ま》ず官省《やくしょ》のような大組織。外国文書の飜訳《ほんやく》、それが彼の担当する日....
令狐生冥夢録」より 著者:田中貢太郎
できなかった。 鬼使は走るようにして歩いた。※の足はもう地べたに著かなかった。官省の建物のような大きな建物がきた。鬼使は※を連れてその門の中へ入った。 ※は....
仮装人物」より 著者:徳田秋声
と二人いて、そんなことも思い出さないわけに行かなかった。ここにいる若い外人は大抵官省や会社に勤めている技師のようであったが、中には着いたばかりで、借家を捜すあい....
小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
て、別荘を橋場の渡しのほとりに持ち、昔は高利も貸しけるが、今はもっぱら陸軍その他官省の請負を業とし、嫡男を米国ボストンの商業学校に入れて、女お豊はつい先ごろまで....
東京要塞」より 著者:海野十三
などいうことが、この際早くわかっていなければならない。 もちろん軍部をはじめ諸官省や諸機関においては、最大の注意力を傾けて、この恐るべき外敵の攻撃を防ぐことを....
大震火災記」より 著者:鈴木三重吉
二日一ぱいもえつづき、ところによっては三日にとび火で焼けはじめた部分もあります。官省、学校、病院、会社、銀行、大商店、寺院、劇場なぞ、焼失したすべてを数え上げれ....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
った。たまらない気取りやどもで、多くは金持ちでとかく閑散であるか、あるいは何かの官省の閑官の気に入りであった――いずれにしても同じことだった。皆物を書いていた―....
塩花」より 著者:豊島与志雄
かなかった。山口はもともと、外交官を志望して、外務省に勤めていたが、終戦後すぐ、官省に見きりをつけて、新らしい政党の書記局にはいった。政治家も一種の対内的外交官....
恐ろしき贈物」より 著者:小酒井不木
同じような機械は三百五十台作られたきりであって、しかも紐育市内だけの、主として諸官省に売られたことがわかった。そこで彼は一々そのタイプライターを持っている役所を....
丸の内」より 著者:高浜虚子
電車道に出ると同じくバラック建の大蔵省や内務省がある。総てこれ等のバラック建の諸官省は広野の中の馬小屋のようだ。ただヒン/\という鳴き声を聞かぬのと馬糞が無いだ....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
ここに語られる世界は、電車も自動車もなかった時代である。電灯や瓦斯灯の使用も、官省、銀行、会社、工場、商店、その他の人寄せ場に限られて、一般の住宅ではまだラン....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
く公認教の制度なく、政教は全く分離して、政府中に教部省社寺局のごとき宗教に関する官省なく、僧侶は政府よりこれをみれば、一般の人民と同等なるものなり。ゆえに、この....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
ル(病院)というものあるは、あに奇ならずや。 八日、晴れ。午後、甘利氏とともに官省に至り、文部次官に面会し、その紹介を得て文科大学を参観す。その名義は大学なる....
俗臭」より 著者:織田作之助
かつて彼の無口な性質が非常に珍重されたことがある。――五年|許以前のことだが、某官省の不用銅鉄品払下げの見積の時、市治郎が贈賄の嫌疑で拘引されたことがある。この....
俗法師考」より 著者:喜田貞吉
伊都郡相賀庄の野村の産所は陰陽師云々。これは本居氏『賤者考』の記事。 同国 同郡官省符庄浄土寺村の産所。巫村だと、これも『賤者考』の記事。 同国 日高郡茨木村の....