官署[語句情報] »
官署
「官署〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
官署の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「黄鳥の嘆き」より 著者:甲賀三郎
るという事が、翌朝野村の頭に浮んだ最初のものだったが、彼は少し躊躇した。そうした
官署へ告発すべく、内容が余りに怪奇で、曖昧で、確証が少しもないのだ。私立探偵を、....
「陸判」より 著者:田中貢太郎
」 陸は、 「よしあし位は知っておる」 と言って文章の談をし、それから冥途の
官署の談をしたが、ほぼ現世と同じだった。陸は非常な大酒で一飲みに十の大杯に入れる....
「小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
を借り得て、ひとまず官金消費の跡を濁しつ。さるほどに期限迫りて、果てはわが勤むる
官署にすら督促のはがきを送らるる始末となりたれば、今はやむなくあたかも帰朝せる武....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
かれた役所に統計司というのがある。これは翌八月十日に至って統計寮と改められたが、
官署の名に「統計」の名を附したのはこれが初めてである。この「統計」の二字は、恐ら....
「大震火災記」より 著者:鈴木三重吉
げれば大変です。中でも五〇万冊の本をすっかり焼いた帝国大学図書館以下、いろいろの
官署や個人が二つとない貴重な文書なぞをすっかり焼いたのは何と言っても残念です。大....
「連城」より 著者:田中貢太郎
のが見えた。そこで喬はその方へいってその人達の中に交って歩いた。 不意に一つの
官署へ来た。喬はその中へ入っていった。そこに顧生がいてばったりいきあった。顧は驚....
「巴里の唄うたい」より 著者:岡本かの子
貰うことだった。今まで町で流すことは交通整理上彼等に禁じられている。ドュフランは
官署へ出かけて行って警視長官チアベと向い合った。 「わしの子鳥達がこういうんです....
「学校教育における図書館の利用」より 著者:佐野友三郎
て辞書につき同意語、動詞の変化、疑わしき慣用法等を、歴史科においてウ州要覧につき
官署、公共事業、選挙、人口等郷土に関する諸統計を、綴字科において辞書につき専門語....
「エタに対する圧迫の沿革」より 著者:喜田貞吉
、兼ねては境域内外の警邏等の為には、必ず彼らを要したのである。そこで京都の大きな
官署を始め、有力なる社寺にも、大きな町村にも、大抵はこれを付属せしめて置いた。こ....
「特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
の一部に住んでいるもののみで、一般民からはなお多少の区別をするのがあっても、今は
官署の統計上にもその別は認めておらんのであります。これらのもと非人と言われたもの....
「特殊部落と細民部落・密集部落」より 著者:喜田貞吉
まり多く世間から嫌われなかった時分には、勝手に新村を作ることも出来たであろうし、
官署の認可を得る事も容易であったのであろうし、ことに必要上彼らを優待して移植した....
「エタ源流考」より 著者:喜田貞吉
も推されもせぬ良民であった。彼らは各地に分散定住していたのみならず、京都の大きな
官署内にも寓居して、雑工・駆使・掃除等に従事していたことは、大学寮の古図に余戸の....