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官製
「官製〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
官製の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
書かないとかいう、元来が個人の自由な選択に任されるべき私的生活の形式が、そこでは
官製のものに引き代えられる。八百屋になっても良いが魚屋になってはいけないというの....
「今日の文学の鳥瞰図」より 著者:宮本百合子
い退嬰性、無批判性となって甦っていることが認められる。近代日本が、政治経済に於て
官製であったと同じように文化も
官製の性質を持っており、明治中葉以後のインテリゲン....
「昭和の十四年間」より 著者:宮本百合子
結びつき銃後の農村の重要性を文学も反映させなければならないという立前と結合して、
官製の農民文学懇話会結成の気運を齎した。その懇話会賞も制定され、その名の叢書も刊....
「歌声よ、おこれ」より 著者:宮本百合子
眼をひたとむけて答えるに耐える現実がないことが感得されてきたからであろうと思う。
官製の報道員という風な立場における作家が、窮極においては悲惨な大衆である兵士や、....
「婦人の創造力」より 著者:宮本百合子
準を押しつけて来た。こういう点から考えてみると、日本の最近数年間に「源氏物語」が
官製翻訳され、文化上の偉い婦人作家といえば紫式部にきまったもののように扱われてい....
「戦争はわたしたちからすべてを奪う」より 著者:宮本百合子
れることは、決して無意味ではない。同時に、きょうの社会現象のあれこれが、未亡人の
官製全国組織に、かつて軍時貯蓄勧誘に尽力した某女史が再登場しているということまで....
「今日の日本の文化問題」より 著者:宮本百合子
B 通信 新聞を軍事的官報とした旧支配者は日本にただ一つ
官製の通信社として同盟通信社の存在を許していた。同盟通信社はそういう本質からきわ....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
ず「小農が却って勢力を得ている」ということがその「現実」だというのである(日本の
官製の国粋紹介映画を見たソヴェートの住民達が田植えのシーンになると突然哄笑し始め....
「思想としての文学」より 著者:戸坂潤
学ということになっている(『唯物思想』!)。 だが、実はこの大学の官許科学乃至
官製哲学こそが、夫が神聖であることによって、或いは之を神聖視することが強制されて....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
・流言呼ばわり・其の他)は、そういう作用を営んでいる。そしてこの言論統制の反面は
官製の世論の強制である。民衆は自分自身の意見を持つことを許されず官許のイデオロギ....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
国史教育奨励・社会教育普及徹底)ではまず帝大、官立大学の法文経を民間に払い下げて
官製インテリ失業者を少なくする、インテリ失業者が教育上最も面白くないので、それだ....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
なるこの日本ファシズムの進行は、遂に可なり極端な言論抑止と言論統制とを結果した。
官製のニュース以外に出た社会的刺激になる報道は総て流言・飛語・浮説・と見做された....
「喫煙四十年」より 著者:寺田寅彦
ないであろう。天狗がなつかしいのでなくて、その頃の我が環境がなつかしいのである。
官製煙草が出来るようになったときの記憶は全く空白である。しかし西洋で二年半暮して....
「思想動員論」より 著者:戸坂潤
論動員なのである。自然な言論を行政的に統制しコントロールするだけではなく、一定の
官製ニュースと官許ニュースとを提供することであり(それが前に言った似而非統制であ....
「一九三七年を送る日本」より 著者:戸坂潤
支那事変に変更される頃に及んで、社会の新しい特色の一つとさえなった。政府は新聞の
官製ニュース化を徹底し、評論雑誌から同人雑誌に至るまでの検閲を厳重にした。国民の....