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「官許〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

官許の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
とも、これは名目ばかりで、多くの場合めんどうなところから、俗に一服盛りと称される官許ご免の毒殺手段によって、たいていあの世へ病気保養にかたづけられるのがしきたり....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
では安政六年の九月、神田のお玉ヶ池(松枝町《まつえちょう》)に種痘所というものが官許の看板をかけました。そういうわけで、その頃から種痘という言葉はあったんですが....
思想と風俗」より 著者:戸坂潤
を指す。だが現代のわが国に於て教育と呼ばれ得るものは何か。之は完全に、支配機構の官許的活動の一つにしか過ぎない。すると、こうした「教育」によって教養を教育しよう....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
い船着きであったから、遊里の体裁《ていさい》をなすまでに繁昌したものと見えます。官許遊廓の根源こそはこの島原。島原の歴史にもまた相当の盛衰栄枯があって、三筋町七....
艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
育家として、いくら己惚れて見た所が、到底然るべき人物ではない。少くとも現代日本の官許教育方針を丸薬の如く服膺出来ない点だけでも、明に即刻放逐さるべき不良教師であ....
思想としての文学」より 著者:戸坂潤
な科学乃至哲学ということになっている(『唯物思想』!)。 だが、実はこの大学の官許科学乃至官製哲学こそが、夫が神聖であることによって、或いは之を神聖視すること....
世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
言論統制の反面は官製の世論の強制である。民衆は自分自身の意見を持つことを許されず官許のイデオロギーをそのまま拝受することを要求される。そしてこれは民衆自身の独自....
現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
等画家」乃至「二等画家」として画商の間に通用することになる。 不平は画家のこの官許検定制度を承認した上での不平でしかあり得ない。――新帝国美術院が官許の単一的....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
いい、今は飯盛、あるいは宿場女郎という。東海道筋でいってみると、五十三駅のうち、官許の遊女屋のあるのは駿河の弥勒町《みろくまち》だけで、あとは品川でも、熱田でも....
娘煙術師」より 著者:国枝史郎
菰張りの食物店などが群れをなして建っていたり、ポツポツと離れて建っていたりした。官許を得ての盛り場ではないので、燈火などは乏しく灯ってようやく人の顔の見える程度....
赤げっと 支那あちこち」より 著者:国枝史郎
たまえ。 僕達の行った阿片窟は奥町(ここは支那町なのだ)の、龕華楼という家で、官許の阿片窟なのだ。即ち、阿片を吸飲しないことには命があぶないという迄になってい....
秀吉・家康二英雄の対南洋外交」より 著者:国枝史郎
、太泥等と貿易をしたのは相当旧くからであるが、それらの国々へ渡航する船舶に対し、官許の免許状(朱印)を与えて、公に貿易を許可したのは豊臣秀吉で、それは我国の文禄....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
民族精神の作興を企図されたのですが、南都の旧套仏教家の妨害に遭って、生前にはその官許を得られませんでしたが、死後、比叡山にこの授戒は行われたのであります。これに....
思想動員論」より 著者:戸坂潤
る。自然な言論を行政的に統制しコントロールするだけではなく、一定の官製ニュースと官許ニュースとを提供することであり(それが前に言った似而非統制であるが)、それだ....
早稲田神楽坂」より 著者:加能作次郎
右手にお閻魔様があり、続いて市営の公衆食堂があり、昔ながらの古風な縄のれんに、『官許にごり』の看板も古い牛込名代の飯塚酒場と、もう一軒何とかいう同じ酒場とが相対....