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官費
「官費〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
官費の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
まにもう半分っていう近くじゃごわせんか。てっとり早く仕事をかたづけて、けえりにゃ
官費の日光参りなんて寸法はどうですかね」 不意に切りもち包みが四つふところに飛....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
旅でちっと暑くるしいが、久しぶりに江戸を離れるんだから、わるい気持ちじゃねえや」
官費の旅行だから、大きにそれにちがいないが、しかし、十町と行かないうちに、いっこ....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
籠《かご》で飛ばしゃいいんじゃねえか」 「ちえっ、ありがてえ! おい、駕籠屋!」
官費と聞いて喜びながら、ちょうどそこへ来合わしたつじ駕籠を呼びとめてひらり伝六が....
「わが町」より 著者:織田作之助
ペソ五十セント、通訳は月給で百八十ペソと百ペソ、労働時間は十時間、食事及び宿舎は
官費で病気の者は官営病院で無料治療、なおマニラ・ダグバン間の鉄道運賃は政府負担と....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
、道路|橋梁等のやむを得ない部分はあるいは補修を加うることがあろうとも、もとより
官費に属すべきことで決して人民に難儀をかけまいぞと仰せられ、大臣以下|供奉の官員....
「田舎教師」より 著者:田山花袋
なもんだ」 「だッて、はいれたところで学費はどうするんのさねえ?」 「音楽学校は
官費があるから」 「そうして家はどうするのだえ?」 「その時は父さんと母さんで暮....
「ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
師範学校である、由来いずれの県でも中学と師範とは仲が悪い、前者は後者をののしって
官費の食客だといい、後者は前者をののしって親のすねかじりだという。 師範の生徒....
「富岡先生」より 著者:国木田独歩
自分を最も愛して御坐った、然るに自分は家計の都合で中学校にも入る事が出来ず、遂に
官費で事が足りる師範学校に入って卒業して小学教員となった。天分に於ては決して彼等....
「学位について」より 著者:寺田寅彦
、「弁護士」は一人もなくなってしまうような状況になりやすい。人殺しの罪人でさえも
官費で弁護士がつけられる世の中に、効はあっても罪のない論文提出者は八方から虫眼鏡....
「ジロリの女」より 著者:坂口安吾
の場で就職がきまった。私はモーロー会社々長の秘書にやとわれたのである。おかげで、
官費で遊べるようになったが、その代り照葉は社長の悪友にとりあげられて、甚だ貧しい....
「巷談師」より 著者:坂口安吾
の言葉はこんな風に用いる)をかためるに至ったナイショ話というわけだ。おまけに全部
官費で、どこまで間が良いか分らない。 巷談屋を開業する。開店そうそう大評判、ソ....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
医学に志して、明治五年の暮に第一大区医学校へ入学しました。それからは至って順調で
官費生となり、第一位の成績で卒業したのは明治十三年の夏でした。時に満二十一歳七カ....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
居る学校なれば月謝は要らないです。それだけではない、その中の悧発なる子供を選抜し
官費生にして充分教育する。で、この頃では学業成って随分英領インド政府の下にあって....
「ワーニャ伯父さん」より 著者:神西清
ね。(いらいらした調子で)ほんとだよ。なんて運のいい奴だ! たかが寺男の伜がさ、
官費で勉強させてもらって、まんまと博士号だの教授の椅子だのにありついてさ、やがて....
「わが町」より 著者:織田作之助
勢一杯だった。一ペソは一円に当る。なお、ベンゲットでは、食事、宿舎、医薬はすべて
官費だというのだ。 けれど、来て見ると、宿舎というのは、竹の柱に草葺の屋根で、....