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宙ぶらりん
「宙ぶらりん〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
宙ぶらりんの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ある宇宙塵の秘密」より 著者:海野十三
とまらせるような一大椿事が出現した。それはロケット「赤鬼号」が故障を起して宇宙に
宙ぶらりんになってしまったことであった。しかも奇妙なことに、渋谷博士からの応答に....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
は一大音響をあげて上下左右へ跳ねあがり、僕は座席に座っているのか、それとも空間に
宙ぶらりんになっているのか、いずれとも判じかねた。遂に僕は胆を潰して叫んだ。 「....
「超人間X号」より 著者:海野十三
執行官は、手はずのとおり、死刑囚の死体をおろすように信号を送った。 すると
宙ぶらりんになっていた死体は、すーッと下へおりていって、やがて穴の中に見えなくな....
「火星探険」より 著者:海野十三
ートン技師の股ぐらへ首をつっこんでしまった。山木は、後へ急に引かれて、鋼鉄の梁に
宙ぶらりんとなった。 時間にして四十秒の短い間だったが、人々はそれを百年のよう....
「宇宙の迷子」より 著者:海野十三
いるのだ。しかしそれは平なかべではなく、まがっている。 そこへ流れこんだ物は、
宙ぶらりんになってしまって、地球の方へも落ちなければ月の方へも落ちない。そしてい....
「宇宙尖兵」より 著者:海野十三
る虞れがある。行動の自由をうしなって、前進もならず後退もならず、宇宙に文字どおり
宙ぶらりんになるのだ。力の無いものは、永遠にそこに釘づけのようになる。但し地球と....
「火星兵団」より 著者:海野十三
十人組が、火星人を互にひっぱり合うものだから、かわいそうに、火星人は、陸橋の下に
宙ぶらりんになってしまって、まるでくもの巣に、蝶々がひっかかったような有様となっ....
「怪塔王」より 著者:海野十三
なにもかにもないよ。ほら見るがいい、貴様のうったピストルのたまは、こんなところに
宙ぶらりんになっているじゃないか」 そういって怪塔王は、寝床の上から長い指を帆....
「月世界探険記」より 著者:海野十三
と、そこから先、月の方へゆくこともできず、さりとて地球の方へ引かえすことも出来ず
宙ぶらりんになってしまって、ただもう餓死を待つより外しかたがないという恐ろしい空....
「崩れる鬼影」より 著者:海野十三
ました。救いに行った、私の兄の帆村荘六は、その洋館の一室で、足を天井につけ、身は
宙ぶらりんに垂下っていました。ニュートンの万有引力の法則を無視したような芸当です....
「火葬国風景」より 著者:海野十三
夢を見ていた。―― クルン、クルン、クルン…… 妙な音のしている空間に、彼は
宙ぶらりんになっていた。赤いような、そして青いような、ネオンの点滅を身に浴びてい....
「死刑囚最後の日」より 著者:豊島与志雄
ュレ、 彼女をひとつ踊らせなくては、 リルロンファ・マリュレット、 床なしの
宙ぶらりんで、 リルロンファ・マリュレ。―― 唄はそれから先は聞こえなか....
「母の上京」より 著者:坂口安吾
得なかつたであらう。彼の魂はとつくの昔にそこまで堕ちてゐたのであるが、外形だけが
宙ぶらりんにとまつてゐたといふだけで、さうなることが自然であつた。夏川は驚きも悔....
「ダス・ゲマイネ」より 著者:太宰治
してしまって、それから三日三晩くらいぶっつづけにこんこんと眠りたいのだ。借金とは
宙ぶらりんな僕の肉体だ。僕の胸には借金の穴が黒くぽかんとあいている。本を出したお....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
らないということだけだった。ブラウントの仄めかしたクウ・デタの一言が、胸のなかに
宙ぶらりんに揺れているまま、彼は家族の全員を取り纏め、彼らと大多数の士官と紳士を....