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宙返り
「宙返り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
宙返りの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「少年」より 著者:芥川竜之介
ない。しかし五六人の小天使は鍔《つば》の広い帽子の上に、逆立《さかだ》ちをしたり
宙返りをしたり、いろいろの曲芸を演じている。と思うと肩の上へ目白《めじろ》押しに....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
にしては胴体が小さく、なんだか犬のようにも見えたが、身軽に飛び廻って、二、三度も
宙返りを打ったりして、大いに観客を喜ばせていた。女役者にこんな芸の出来る筈はない....
「恐しき通夜」より 著者:海野十三
子がちがう。一機が他の一機を執拗に追いかけているようなのだ。一機が、思いきった逆
宙返りをうって遁れると、他の一機も更に鮮かな
宙返りをうって迫り、機翼と機翼とがス....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
僚機の方へ、手を振って合図をした。 「戦闘始めイッ!」 エンジンを全開にして、
宙返りの用意を整えながら、全速力で敵機へ突入した。 敵は早くも機首を下げて、襲....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
める。逗留客が散歩に出る。芸妓が湯にゆく。白い鳩が餌をあさる。黒い燕が往来なかで
宙返りを打つ。夜になると、蛙が鳴く、梟が鳴く。門付けの芸人が来る。碓氷川の河鹿は....
「未来の地下戦車長」より 著者:海野十三
じゃ、宙返《ちゅうがえ》りをやっているのじゃないか。飛行機じゃあるまいし、戦車の
宙返りは、感心しないぞ。岡部伍長、なにしとる!」 そのうちに、戦車の排気管から....
「空襲警報」より 著者:海野十三
れていった。 グワーン、グワーンとうなる敵の機関砲。 ヒューンといなないては
宙返りをうち、ダダダダダーンと、敵機にいどみかかるわが防空戦闘機。 あッ、戦闘....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
も、胴の窪んだ、頭がざんばらの栗の林で蔽い被さっていようというんで、それこそ猿が
宙返りでもしなければ上れそうにもなし、一方口はその長土間でしょう、――今更|遁出....
「桃太郎」より 著者:楠山正雄
笑いながら、白い歯をむき出しました。 きじはケン、ケンと鳴きながら、くるくると
宙返りをしました。 空は青々と晴れ上がって、お庭には桜の花が咲き乱れていました。....
「科学者と夜店商人」より 著者:海野十三
カーの中で実験をして見たところ、泥鰌は底に安定して居ず、いつも水中を上へ上ったり
宙返りをして下りてきたりする不思議な運動をくりかえすことを発見した。そこへ梯子段....
「三重宙返りの記」より 著者:海野十三
し、 「はい、乗りましょう」 といって、オーバーの釦に手をかけた。これが最初の
宙返りであった。意志というか覚悟というか、それの
宙返りであった。決意してしまえば....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
りますと、天狗が幾つも出て来ます。皆羽根を附けていて、欄干を伝うのもありますし、
宙返りなども鮮かにするのです。その役者たちは、幾日も熱心に物干に下りた鳶を見て研....
「江戸の化物」より 著者:岡本綺堂
わうそを刺し殺してしまったということです。 中村座の役者で、市川ちょび助という
宙返りの名人がありました。やはり雨の降る晩でしたが、芝居がはねて本所の宅へ帰る途....
「犬神」より 著者:小酒井不木
をあげて見ると、三人は、「金毘羅大神」と書いた額の真下に立ちながら、恰も飛行機の
宙返りでも見て居るかのように、額の一点を見つめて居た。 私も立ち上って三人の傍....
「磯部の若葉」より 著者:岡本綺堂
始める。逗留客が散歩に出る。芸妓が湯にゆく。白い鳩が餌をあさる。黒い燕が往来中で
宙返りを打つ。夜になると、蛙が鳴く。梟が鳴く。門附の芸人が来る。碓氷川の河鹿はま....