»
定
「定〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
定の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「英雄の器」より 著者:芥川竜之介
もく》なぞをかまっている場合じゃありません。」
「すると、英雄の器と云うのは、勘
定に明いと云う事かね。」
この語《ことば》につれて、一同の口からは、静な笑い声....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
こんにち》までそんな事を黙認していたのだ?』三浦『黙認していたのじゃない。僕は肯
定《こうてい》してやっていたのだ。』私は三度《みたび》意外な答に驚かされて、しば....
「河童」より 著者:芥川竜之介
にも妙をきわめていたということです。
僕は一週間ばかりたった後、この国の法律の
定めるところにより、「特別保護住民」としてチャックの隣に住むことになりました。僕....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
、年輩こそかなり違っていたが、背恰好《せいかっこう》はよく似寄っていた。その上|
定紋《じょうもん》は二人とも、同じ丸に抱《だ》き明姜《みょうが》であった。兵衛は....
「お時儀」より 著者:芥川竜之介
云う顔をしたか、生憎《あいにく》もう今では忘れている。いや、当時もそんなことは見
定《みさだ》める余裕を持たなかったのであろう。彼は「しまった」と思うが早いか、た....
「温泉だより」より 著者:芥川竜之介
の手へ渡るのかと言うと、何《なん》でも契約書の文面によれば、「遺族または本人の指
定したるもの」に支払うことになっていました。実際またそうでもしなければ、残金二百....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
が、暗々の裡《うち》に論理と背馳《はいち》して、彼の行為とその結果のすべてとを肯
定するほど、虫の好い性質を帯びていたからであろう。勿論当時の彼の心には、こう云う....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
ざるを得ない。けれどもそれだけの理由のために半三郎の日記ばかりか、常子の話をも否
定するのはいささか早計《そうけい》に過ぎないであろうか? 現にわたしの調べたとこ....
「海のほとり」より 著者:芥川竜之介
浪乗《なみの》りなどを試みていた。しかしきょうは人かげもなければ、海水浴区域を指
定する赤旗《あかはた》も立っていなかった。ただ広びろとつづいた渚《なぎさ》に浪の....
「運」より 著者:芥川竜之介
夜がふけてから、御寺を出て、だらだら下りの坂路を、五条へくだろうとしますと、案の
定《じょう》後《うしろ》から、男が一人抱きつきました。丁度、春さきの暖い晩でござ....
「狂女」より 著者:秋田滋
たちは、あの女を蒲団に寝かせたまま、寒い、寂しい森のなかに捨てたのだ。おのれの固
定観念に固執して、彼女は、厚くて軽い雪の蒲団に覆われて、手も動かさず、足も動かさ....
「ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
い前から机の抽斗を掃除しようと思っていたのだ。私は三十年来、同じ机の中へ手紙も勘
定書もごたごたに放り込んでいたからだ。抽斗の中が手のつけようもないほどとッ散らか....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
ような小使風の仕事をするばかりでなく、礦物の標本を順序よく整理したりして、覚書に
定めてあるより以上の高い地位を占めているつもりで働いた。 ファラデーが助手にな....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
被害者の甥が下手人とされた。 十月二十六日―― 予審判事は甥を有罪であると断
定した。町の人びとはみな、判事の決
定を正しいとした。ああ。 十月二十七日―― ....
「三人の百姓」より 著者:秋田雨雀
持っていましたが、毎日伊作の店に寄っては酒を飲んだり、干魚を食たりして、少しも勘
定を払わないので、それが土台になって二人はいつでも喧嘩をしました。二人は喧嘩をし....