定に入る[語句情報] » 定に入る

「定に入る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

定に入るの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
神社合祀に関する意見」より 著者:南方熊楠
るような神職が、何を誦し何を講じたりとて、人民はこれ狼が説法して羊を欺き、猫が弾定に入ると詐《いつわ》って鶏を攘《ぬす》まんとするに等しと嘲弄し、何の傾聴するこ....
茶の本」より 著者:岡倉覚三
中にすでに精神集中の重要なことや気息を適当に調節することを述べている――これは禅定に入るに必要欠くべからざる要件である。道徳経の良注釈の或るものは禅学者によって....
長篠合戦」より 著者:菊池寛
いて囃した。充分の自信があったのであろう。落付き払った軍議の席である。いよいよ評定に入るや、かの好漢忠次真先に、鳶ヶ巣以下の諸塁を夜襲し、併せて武田勢の退路を断....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
なる。蛇は穴に入り人は家に籠って、霜枯の武蔵野は、静かな昼にはさながら白日の夢に定に入る。寂しそうな烏が、此|樫の村から田圃を唖々と鳴きながら彼|欅の村へと渡る....
十二支考」より 著者:南方熊楠
れは袈裟《けさ》を掛け居るから滅心定《めっしんじょう》に入った阿羅漢だろう、この定に入るに期限あり、※稚《かんち》(わが邦の寺で敲《たた》き鳴らす雲板、チョウハ....
露肆」より 著者:泉鏡花
から、その尻まですっぽりと安置に及んで、秘仏はどうだ、と達磨を極めて、寂寞として定に入る。 「や、こいつア洒落てら。」 と往来が讃めて行く。 黒い毛氈の上に....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
抱いて近江の小春かな 釜に湧く風邪の施薬や小春寺 冬の夜や小犬啼きよる窓明り 僧定に入るや豆腐の氷る時 耳うとき嫗が雑仕や冬ごもり 書を積みし机二つや冬ごもり ....
夢殿」より 著者:楠山正雄
めおそばの人たちが心配しますと、高麗の国から来た恵慈という坊さんが、これは三昧の定に入るといって、一心に仏を祈っておいでになるのだろうから、おじゃまをしないほう....
法然行伝」より 著者:中里介山
印定暁に相伝えられた。 貞応三年六月十六日八十三歳の高齢をもって念仏相続して禅定に入るが如く往生せられた。 十七 安居院《あぐい》の法印聖覚は入道少納言通憲....