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定力
「定力〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
定力の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「語られざる哲学」より 著者:三木清
る。あるいはもっと通俗的な言葉を用いるならば、良心と理想との存在とそれの現実の規
定力との確信が私がいわんとする当のものである。一度この確信が私の心に生れて以来、....
「暗黒公使」より 著者:夢野久作
ては又考え直した。けれどもそれはただ私の頭を混乱させるばかりで、何等の判断力も決
定力も与えなかった。 ……否……たった一つ……私がハドルスキーに抱きすくめられ....
「婦人と文学」より 著者:宮本百合子
、一人一人の心の中の熱誠の道とされた。「熱誠とは祈祷力である。意志の力である。禅
定力である。云いかえれば精神集注力である。」「私は精神集注の只中に天才を求めよう....
「辞典」より 著者:戸坂潤
が単に人間の物的生活に対してだけでなく、人類のもつ諸観念に対して如何に根本的な限
定力をもつものかという点を注目しなくてはならぬ。技術から完全に切り離された観念・....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
ぬけたのですが、これからはそれはききませんから、この前の前の手紙に書いた最低の安
定力学は重大です。いろいろ計算すると、家を半分ずつにして使うにしろ、まとめてお送....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
くなったりしたこと、それらを彼はつなぎ合わして自ら言った、「あの男だ。」絶望の推
定力は、決して的をはずさぬ魔法の弓にも等しい。彼は最初の推察よりして、既にマリユ....
「審判」より 著者:カフカフランツ
とうの無罪に持ってゆける力のある人は、およそ一人もいないと思います。この場合に決
定力を持っているのはおそらく被告が潔白なことでしょう。あなたは潔白なのですから、....
「世界の「料理王逝く」ということから」より 著者:北大路魯山人
眼が要る。また、食品材料の品種がむやみに多いから、これをいちいち見分ける体験と鑑
定力がいり用だ。 ひと口にたいといってもうなぎといっても、あるいはだいこんとい....
「料理の秘訣」より 著者:北大路魯山人
も、切り身で買うのは面倒はないが、一尾まるごと買い当てるとなると、以上のような鑑
定力を要する。 卵が成熟する半月前が美味い。成熟してぼつぼつ卵を海草に生みつけ....