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「定斎屋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

定斎屋の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
れみろッ。馬喰町の新右衛門といや、富山《とやま》の反魂丹、岩見銀山のねずみ取り、定斎屋《じょうさいや》、孫太郎虫、みんなあいつがひと手で売り子の元締めをやってる....
物売りの声」より 著者:寺田寅彦
ていたのではないかと思われる。東京で震災前までは深川へんで見かけたことのあるあの定斎屋と同じようなものであったらしいが、しかし枇杷葉湯のあの朱塗りの荷箱とすがす....
日記」より 著者:宮本百合子
う座敷で、うしろの壁いっぱいに箪笥がはめこんである。一風変った古風な箪笥で、よく定斎屋がカッタ・カッタ環を鳴らして町を担いで歩いた、ああいう箪笥で、田舎くさく赤....
旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
が来る。ほおずき売りが来る。汗ばんで来たなと思うころには、カタカタと音をさせて、定斎屋《じょさいや》がくる、甘酒売りがくる。虫売りがくる――定斎屋と甘酒やだけが....
丹下左膳」より 著者:林不忘
寺前――化物やしきと呼ばれる五百石小ぶしん入りの旗本、鈴川源十郎の奥座敷である。定斎屋《じょうさいや》の金具の音がのんびりと橋を渡って消えてゆくと、近くの武家の....
名人地獄」より 著者:国枝史郎
からは、世は次第に夏に入った。苗売り、金魚売り、虫売りの声々、カタンカタンという定斎屋の音、腹を見せて飛ぶ若い燕の、健康そうな啼き声などにも、万物生々たるこの季....
つづれ烏羽玉」より 著者:林不忘
ているのだが、さすがに戸外《そと》は春、破れ障子にも日影が映えて、瀬戸物町を往く定斎屋の金具の音が手に取るよう――春艶鳥《はるつげどり》の一声、あってもいい風情....
雷門以北」より 著者:久保田万太郎
\の横町で聞いた「はさみ、包丁、かみそりとぎ」だの、「朝顔の苗、夕顔の苗」だの、定斎屋の鐶の音だの、飴屋のチャルメラだの、かんかちだんごの杵の音だの、そうしたい....